皆さんは、ご自分のレジュメを作られたことがありますか?転職活動をされたことがある方は何度か書いたことがあると思います。毎日たくさんのレジュメを拝見していると、その書き方で「これは素晴らしいな!」とか「これなら書類で絶対に落ちないだろう!」といったものを時々見かけます。でも残念なことに半分以上の方は「もったいないなあ」という書き方です。今回は、ご経験やスキル、表現方法は他の参考書にお任せして、人材エージェントとして心に残ったレジュメの書き方をご紹介します。ぜひ皆さんも参考にしてみてください。
ご紹介するAさんは40歳、今までマネージャーとしてのご経験が豊富な方で、数回の転職をされていらっしゃいます。彼のレジュメで優れていたのは、実際に行った事項に対して、問題(なぜそれを行ったのか?)とその結果(結果としてどうなったのか?)をとてもわかりやすく記載しているところです。
例えば「営業戦略の策定」や「顧客獲得戦略の策定」などを項目として挙げ、「特定顧客の取り逃がしが問題だったため、戦略クライアントを策定し訪問を重点的に行った。」そして「それまでは40件だった受注が企業としての戦略クライアントを攻めたことにより20件UPし、結果的に対前年比150%となった」と、問題と結果までを具体的にとてもわかりやすく説明されていました。
また、営業現場での業務内容だけではなく、「営業職の給与の見直し」や「勤怠に関する制度、慣習」など、状況に応じて改革された内容や、ご自分のマネジメントポリシーをさりげなく記載されているのです。私はそこから、彼の知性や人間性、仕事においてのこだわりを感じることができ、ひいては職場での彼の仕事ぶり、評判なども想像することができました。
今までの職歴、実績だけでは伝わりづらい人間性や内面的なものは、面接でアピールするものとつい考えがちですが、そこをレジュメから感じてもらうことができれば、とても効果的です。「この方に任せたらきっと業績があがり、会社が良くなるだろう」と思ってもらえる、かつ人間的にも「一緒に働きたいな」と感じてもらえる、そんなレジュメが必要なのではないでしょうか?
そこで、このようなレジュメを書くには、どうしたらよいでしょうか?実際、私が候補者の方に同じようなアドバイスをしてもその通りに書ける方と書けない方がいらっしゃいます。その違いがどこから生まれてくるのかというと、常に問題意識を持って仕事に取り組んでいる人、または自分なりのこだわりを持って仕事をし、且つそれを実行している人など、姿勢は人それぞれですが、普段の仕事の仕方で違いが生まれるのではないでしょうか。今までの自分を振り返ってみて、ただ漠然と仕事をこなしていたなーと実感された方は、是非、今日から意識して仕事をしてみてください。きっと「勝ち組レジュメ」が書けるようになっていると思います。
(2012年4月25日)
今回の教訓&アドバイス
レジュメを作る際は、自分の仕事の「こだわり」「大事にしていたこと」を考えてみる
それをもとにがんばったことや成果を書いてみる
普段の仕事ぶりがそのままレジュメに現れる
岡田 麗
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