面接では自分から質問することも重要
面接は、企業の面接官からの質問に候補者が答える場面が多いということは言うまでもありませんが、候補者自身が質問することも大変重要です。役員面接で福利厚生等に関する質問をすることはお勧めできませんが、意思決定の為に必要なことであればむしろ積極的に質問すべきです。
実際面接の場で聞かずに、あとで確認依頼を受けるケースが意外に多いような気がします。その方の性格でつい遠慮してしまうこともあるのかもしれませんし、その時の場の空気を読んで、聞くタイミングを逃してしまったということもあるのかもしれません。
もちろん、後で依頼を受けて企業側に確認するということは、間に入っている私共の仕事の一つとして当然対応します。でもやはりご自身が転職先を決めるにあたり大事なことは、多少聞きにくくても面接の場で直接確認することをお勧めします。具体的にどういうことなのか、過去の事例をご紹介しながら考えてみましょう。
Aさんのケース
最終面接で応募企業の担当役員とお会いする機会を得たAさん。ご縁があれば配属となる部門の責任者との面接です。面接ですので、当然ながら面接官からの質問にAさんが答えるという流れを軸に約1時間で終了。終了後にお聞きしたAさんの感触としては、役員からの質問にはしっかり回答出来た実感があり結果を楽しみに待ちたいとのことでした。翌日結果連絡があり、役員の評価は高く面接は無事に通過し内定の方向に。
早速Aさんにその旨お電話しましたところ、内定の報に喜びを表す一方で、“レポートラインは実際どうなんでしょうね?自分としては結構重要なことなので気になっています”とAさん。
えっ?Aさん、そんなに気になっている重要なことを面接の場でお聞きしなかったんですか?と、思わず逆質問してしまいました。何はともあれ確認しないといけないので人事に連絡しました。人事の方からは、大事な事であれば何故面接のときに聞かなかったんだろう?という私と同様の小さな疑問を持った様子が伺えました。
直接聞くことが何故大事なのか?
面接の場の空気や話の流れ的に聞きにくいという事はあるかもしれませんが、やはり大事なことは直接その場で聞くべきだと思います。その理由として、先ず転職活動の主体はご自身であり当事者としての行動をすべきということが一つ。
もう一つは、コミュニケーション力への懸念です。つまり意思決定の材料として大事なことを直接聞く機会があったにも関わらず、後から質問されると、普段の仕事においてもこういうことになるのかな?という不安を持たれる可能性があります。
また、質問内容によってはその回答内容の信ぴょう性を確かめるために、言葉だけではなくその時の相手の表情やしぐさからも情報を読み取れるはずです。そして回答に対して更に深堀りする質問をすることで、知りたいことがその場で腹落ちするほどクリアになれば、意思決定への迷いが減ります。会社の意思決定権のある方との面接であれば尚更その場のコミュニケーションで解決することが重要だと考えます。
以上のように、大事なことを自分自身で直接確認することはかなり重要なことなのです。
(2021年6月21日)
今回の教訓&アドバイス
大事なことはその場で質問してクリアにすべし
大事なことなのに後から質問すると、大丈夫かな?という懸念を持たれる
直接聞く事で言葉以外の判断材料も得られる
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