企業によって位置づけが異なる、カジュアル面談の3つのパターン
転職マーケットが超売り手市場となり、企業やエージェントから「カジュアル面談をしませんか?」というお誘いが多くなっていると思います。
また、カジュアル面談の認知度や頻度が高まったことで、候補者さんから「まずはカジュアル面談から始めたい」と依頼いただくことも多くなりました。
しかし、カジュアル面談の位置づけは企業によって異なります。そのため、候補者さんが気軽な気持ちでカジュアル面談に行ったのに「がっつり志望動機を聞かれた」、「お見送りと言われた」という事例も。
私が考えるカジュアル面談は、大きく3種類に分類できます。
(1)本来のカジュアル面談
選考要素は一切なく合否の結果は出ません。企業説明や質問ができる場なので、企業側から質問されることもほぼないです。企業側は合否のジャッジをしていないので、フィードバックもありません。カジュアル面談のあるべき姿ですが、このようなカジュアル面談を行う企業は1割程度という実感値です。
(2)がっつり選考するカジュアル面談
採用に不慣れな企業に多いのですが、カジュアル面談の理解がなかったり、現場に意図が伝わらなかったりすることが原因で、通常の面接をしてしまうケースです。
企業側は選考の場と考えているため、「選考通過」「お見送り」などの結果の連絡がきます。こういった場合はセッティングした我々紹介会社も予想外のことが多いです。ただ、事例としてはあまり多くないので、気にする心配はさほどありません。
(3)企業説明をしつつ、合否のジャッジもするカジュアル面談
これまで説明した2つのカジュアル面談の真ん中に位置するパターンです。企業説明を受け質問できますが、企業からも質問されます。
志望動機を聞かれるケースは少ないですが、「なぜ弊社に興味を持っていただけたか?」、「どんなことをやってみたいと思うか」などを聞かれます。
企業側は候補者さんの志向を探りつつ、自社とのマッチ度をさりげなく確認していきます。
面談後に合否のフィードバックがあり、見送りの連絡がくることもあるので、「志望動機を聞かれない面接」だと捉えておくといいでしょう。感覚値ですが、カジュアル面談の8割くらいはこのパターンです。
ここまで読むと、「結局、気が抜けない面談で、全然カジュアルじゃないな」と思うかもしれません。
しかし、実際に会えば何らかの印象は持たれてしまうものです。合否のジャッジがなくても、企業理解の程度や、傾聴力はあるか、企業に興味をもっているかは伝わります。採用側でカジュアル面談をしたことのある方はご理解いただけると思います。
カジュアル面談の前に、仮説や疑問を準備しよう
カジュアル面談の8~9割は候補者側から質問する場としてセットされています。だからこそ、HPやニュース記事で得た既知の内容ではなく、自分の所感に基づいた疑問や公開情報では得られないこと、疑問点を準備しておきましょう。
こうした準備をして興味や関心が高い状態でのぞめば、カジュアル面談の場は非常に盛り上がり、ご自身にとって有意義なものになるはずです。
もし、公開されていない企業情報や事業内容を知りたい場合は、カジュアル面談の前に担当コンサルタントにご質問ください。当社がわかる範囲の企業情報を事前にたっぷりご説明いたします。
(2021年11月22日)
今回の教訓&アドバイス
企業によってカジュアル面談の位置づけや目的が異なる
ほとんどのカジュアル面談は「志望動機を聞かれない面接」
カジュアル面談を仮説や疑問を検証する場として活用しよう
山本 航
【 プロダクトマネージャー専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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