強みの引き出しを多く用意できれば、臨機応変に伝えられる
「あなたの強みを教えてください」私が面談で、候補者さまに必ず質問することのひとつです。自己認知している強み、他者から言われる強みについてお聞きしたものの、答えがすぐに出てこないことは意外に多いです。仕事の実績については話せても、「自分の強みは何だろう?」と考えこむ人も少なくありません。
強みを認識することは自分を知ることであり、キャリアの棚卸しにもなります。ご自身の価値観や今後のキャリアの方向性をクリアにしていくこともできるでしょう。
また、今後のキャリアを考える際は「やりたいこと」と「できること」をしっかりと理解し、結び付けていくことが重要です。思い描くキャリアに向けて、どのようなキャリアパスを選ぶのか。「強み」を具体的に認識することが重要です。
そして、強みの引き出しをできるだけ多く用意することを、おすすめします。企業との面接でも、強みは必ず質問されます。強みの引き出しを多く用意していれば、企業・選考ポジションに応じて、面接官が期待する内容にあわせて引き出しを開けましょう。それによって、より的確な回答・コミュニケーションにつながります。
強みを伝えるときは、実績と結びつけることが重要
強みを整理する際は、実績とワンセットで考えることです。強みを活かして何をしてきたか、この先何ができるのかというイメージができるよう、実績で説得力を持たせましょう。
また、強みとして「コミュニケーション力」を挙げる方は多いです。しかし、面接の場で、コミュニケーション力と答えることはおすすめしていません。なぜなら、面接官は「面接でのやりとり、コミュニケーションをふまえて、私が判断します」と考えるからです。コミュニケーション力は重要なベーシックスキルであり、多くの業務でコミュニケーション力は求められます。しかし、コミュニケーション力と成果・結果は直結していません。
例えば、「コミュニケーション力という強みを活かしたマネジメント」に自信があるならば、強みとして伝えるべきは「マネジメント力」です。「マネジメント力を活かして、○○名のチーム/プロジェクトをマネジメントし、○○という実績を出した」というように、強みの裏付けとして成果・結果をつなげるロジックで伝えることが重要です。
成果や実績を分解することで、強みを具体化・言語化できる
自分の強みは客観的にわからないこともあります。面談において「どのようなことが強みになりますか?」「自分と同じようなバックグラウンドの人たちは何を強みとしていますか?」と質問されることも多いです。面談の場では、成果や実績を分解することで強みを具体化・言語化していくことが多いです。一人で考えていては見えないことが、キャリアコンサルタントと話し、考えることで見えてくることもあります。
「強み」以外にも、現在の自分を知る、今後のキャリアを考えるために必要なことはさまざまあり、一人では気付きにくいこともあります。一人で考えても答えが見えてこないときは、ぜひお気軽に相談ください。
(2023年3月20日)
今回の教訓&アドバイス
強みを認識することは自分を知ることであり、キャリアの棚卸しにつながる
強みの引き出しを多めに用意すると、面接の場で柔軟に対応できる
強みと実績はロジックで結びつけて伝える
半藤 剛
【 デジタルプロフェッショナル専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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