第一印象というのは、聞いたことがあると思いますが、第二印象というのは初めてお聞きになるのではないでしょうか。それもそのはず、人事関係の仕事をしている私の仲間内で流行り出した言葉ですから、ご存知ないですよね。今回は面接結果を80%支配している、「第二印象」についてお話してみたいと思います。
面接では第一印象がとても大切、ってよく言われますよね。もちろん、面接官とは初対面になりますので、とても大切。服装や髪型、表情や名刺交換、挨拶にも気を使いたいものです。面接の場合はこれらに加えて、事前に提出している職務経歴書や履歴書、貼付している写真や事前のやり取りなどもまだ見ぬ候補者への期待感もあいまって第一印象の構成要素となります。面接官はまず書類選考の段階で、「きっと、こんな人なんだろうなぁ、会ってみたいなぁ」ということで面接のアポを入れます。第一印象とはその「こんな人かな」をまずは直感的に感じることと言えます。大体の目安ですが、面接開始から5分程度までのやり取りを通じて面接官が受けた印象が第一印象と言えます。
そしてこの第一印象をもとに面接は進行していきます。しっかりした印象を受ければ、なぜしっかりした印象を受けたのかを確認していく質問が出てきますし、なにか暗い印象を受ければ、「ん、何か事情があるのかな。」と探るような質問が中心になってきます。この場面での質問の特徴は「なぜ〜」「どうして〜」が多くなってきます。この質問への答えに対して面接官が受ける印象が「第二印象」なのです。この「なぜ」「どうして」への答えがしっかり的を射ていて納得性のあるものであれば、『第一印象<第二印象』となり、面接は合格のゴールへと向かいだします。
一方、この「なぜ」「どうして」にしっかり答えられないと不合格へ向かってまっしぐらです。ここでしくじってしまうと第一印象がよくても、回復はかなり困難となります。逆に第一印象はそれほど好印象でもない。でも第二印象がよくてそれを上回る場合は合格する確率が高くなります。この第二印象が確立する時間は面接開始から15分〜30分くらいです。面接が厳しい場合は15分そこそこで終わった経験のあるかたも多いのではないでしょうか。逆に1時間もやる場合、合格している確率は高いですね。仮に不合格だったとしても、応募者自身も、「この会社ちょっとちがうなぁ」と感じています。
この第二印象を上げるポイントは、事前に自分の第一印象を想像しておくことから始まります。「積極的で明るい」ということであれば、それがポイントとなって成功した事例を職務経歴の中で話せるようにしておくことが必要ですし、「冷静沈着、参謀タイプ」であれば、その事例を話せるように自分の経歴を整理しておくことが必要です。
面接は面接官の「なぜ」をもとに進行していきます。従って面接官がどこに「なぜ」を発するかを想像して、伝えるポイントを整理しておくことが大切になるのです。ま、面接だけでなく営業や他の仕事でも相手の「なぜ」を想像して準備しておくことはとても大切ですよね。
(2012年7月15日)
今回の教訓&アドバイス
第一印象=<第二印象でないと面接は通過しない。
自分への第一印象を想像しておく。
それに基づきその証拠となる経歴やエピソードを整理しておく。
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