私は仕事柄、様々な分野の第一線で活躍されている方やCXOの方々にお話を伺う機会が多くあります。最近、その方々は皆共通して「好奇心が強く、心底ワクワクして日々仕事に打ち込んでいる」ことに気づきました。今回は、このテーマについてお伝えしたいと思います。
各界で活躍されている方々の共通項は、「仕事が面白くてしょうがない」こと
早稲田大学ビジネススクールの教授としてメディア等でも活躍されている入山章栄氏は、「基本的にやりたいことしかやっていないので、仕事におけるストレスが全く無い」とおっしゃっていました。
多数の企業における人的資本経営を支援されている岡島悦子氏も、大変そうな未知のチャレンジであっても「『私ならできるんじゃないか』という自己効力感を持って挑戦することが大事である」とお話されています。
株式会社SmartHRの取締役COOを務めておられる倉橋隆文氏は、日々ヒリヒリする真剣勝負の連続ながら、「この仕事が最高に面白い、コンサルから事業会社に移ってみて、手触り感があり圧倒的に楽しくなった」と笑顔で語られていた姿が非常に印象的でした。
AIの専門家として知られる東京大学教授の松尾豊氏からは、「やることが多くて面白くてしょうがないという思いで日々生きている」という、心底ワクワクして日々の活動に打ち込んでおられる様子がうかがえるお言葉をいただきました。
自分に起きた出来事をどう捉え、どんなアクションに繋げるのかが鍵となる
前述の方々は、皆さん生き生きとエネルギーに満ちたオーラを放っておられて、お話を聞いているこちらまで元気が湧いてくるような魅力的な方ばかりでした。
なぜこの方々は、様々なプレッシャーや重責もあり多忙を極める日々の中で、こんなにも仕事を心底楽しむことができるのでしょうか。
もしかすると、「それは特別な才能にも恵まれ、社会的にも成功している優秀な人の話なので、自分とは違う」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
私もこうしたインタビューを重ねてゆくまでは、実のところそういう思いを抱いていたところもあったのですが、最近になって考えが変わりました。
なぜなら、冒頭でご紹介したような著名な方々に限らず、日々のキャリア面談でビジネスパーソンの方々とお話している中でも、ポジティブなエネルギーを感じられる方や、ご転職先でもきっと活躍されるだろうなと思える方は、やはり「仕事をワクワクして楽しんでいる」という共通項があったからです。
もちろん、ネガティブな要因により転職を余儀なくされるというケースもありますし、私自身もそうですが、人間にはコンディションの波があるので、どんな時でも前向きに仕事に臨めるというものではありません。
ただ、重要なポイントは、ある出来事が起きた時にそれをどのように受け止めるのか、そこからどうアクションを取るのかという点であり、そこがその後のキャリアや人生を大きく変える分岐点となるのではないかと思います。
面白い仕事がしたいなら、自ら打席に立つ機会を取りに行く
よく転職理由として「今の仕事がつまらない、成長実感が持てない」「新しい仕事にチャレンジしたいが、その機会が与えられない」といったお話を聞くことがありますが、そういう方には先述の岡島悦子氏のアドバイスが非常に参考になるかと思います。
それは、「転職してアウェイな環境でいきなり未知の仕事でトラックレコードを創るのは難しいので、現職で失敗を恐れずに打席に立つ機会を取りに行った方が良い。なかなかチャンスが得られにくいなら、あえて難しい球が飛んでくる打席に立てば良い」というものです。
ぜひ皆さんも自身の好奇心を全開にして、ワクワクできる仕事を社内外で自ら取りに行く動きを取られてみてはいかがでしょうか?
(2023年9月20日)
今回の教訓&アドバイス
活躍されている人は皆、仕事に心底ワクワクして楽しんでいる。
重要なのは起きる出来事そのものではなく、どう受け止めて行動するか。
好奇心を全開にして、ワクワクできる仕事を自ら取りに行ってみる。
神田 昭子
【 デジタルプロフェッショナル専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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