1回読んだだけでは分かりづらいタイトルですね。もう1,2度読み返してみてください。(お手数かけます。。)そうなんです。あなたの『在り方』そのものが、相手に対するあなたの取扱説明なのです。今回は、「あなた自身があなたの取り扱い説明書」というお話です。
1か月ほど前、知人の紹介で自称「売れない保険セールス」のAさんとお会いしました。曰く、3年仕事をされているのですが全然営業成績が伸びないとのこと。そろそろ仕事を変えようかというご相談でした。ひと通り仕事ぶりをお伺いして、、
「なるほど。成果を出すための活動量とかは問題ないですね」と私。
「そうなんです。ただ最後には他の会社の商品を購入されてしまうんですよ・・」とAさん。
お聞きしていると顧客のニーズはしっかり捉えられていて、提案もずれていない。そもそも提案できていて結果他社商品を購入されているわけですから、お客さんのニーズも間違いない。。でも最終的には他社商品を購入される。いわゆる最終場面における決定力不足がAさんをして「売れないセールス」たらしめていたのです。Aさんは天性のひとのよさも手伝って、顧客から求められれば昼夜問わず訪問したり、いろんな質問に応えていらっしゃり、いろんな情報を提供されていました。ところが契約のタイミングになると連絡がとれなくなったりして、やっと連絡が取れた頃には他社商品を購入されているというパターンが多いのだそうです。
一通りお話をお聞きして、
「Aさんはお客さんにとってどんな存在でありたいのですか?」と私。
「そうですね、お客様にとって最もお役に立つ存在、感謝される存在でありたいと思っています」と力強くAさん。 「じゃ、その目標は達成されているじゃないですか。100点満点ですよ」
「・・・・・」沈黙。。
Aさんのお客さんに対する動きは通常の営業マン以上だし、お客さんは十分満足されているであろうこと、そして感謝も大いにされていること(実際契約に至らなかったお客さんから感謝の言葉を多くもらわれています。)、なのでAさんの「在りたい自分」は目標達成できていることをお伝えしました。そしてそのことと売れるということはまったく別であることをお伝えしました。またこのままだと「売れるセールス」には絶対なれない、なぜならそれは「在りたい自分」ではないから、、ということをお伝えしました。
すると、Aさん
「なるほど。。確かに自分はお役に立ってさえいればお客さんは勝手に買ってくれるという思い込みがありました。なので、買ってもらうというところの厳しさが欠けていたのかもしれません。一種、なめられていたのかもしれないですね。」
「そうなんですよ。『買うなら、この人から買わないとな、買ってあげたいな、』って思ってもらうには、『買うなら私から買って下さいよ!』という在り方がないとダメなんですよ。お客さんにとってのAさんの扱い方は、Aさんの在り方が決めているんですから。。」
Aさんは深く考えて、まずは自分の在り方を変えてもう少しセールスしてみます。転職の相談はそれからでお願いします!と元気よく帰って行かれました。「転職の相談の時は必ず当社に来てくださいね!」という在り方で臨めたかどうか、、ちょっと不安な私でした。。(苦笑)
(2012年10月5日)
今回の教訓&アドバイス
「在り方」を考えてみましょう。
ひとはなりたい自分にしかなれない。
「在り方」は変化します。
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