知人からの紹介によって転職し、キャリアを築いた事例
30代、40代のある程度のキャリアをお持ちの方の場合、過去の転職において、「元上司に誘われて」、「知人に誘われて」という形で転職されている方も沢山いらっしゃいます。
このような転職は、実際の働きぶりや人となりをお互い知っているので、転職後のリスクは低く、理想的な転職かも知れません。
今回は『人のご縁』について、一つのケースを交えてご紹介させていただきます。
先日ある経営者にキャリアインタビューのご協力を頂いた際に、まさに「人のご縁でキャリアを築く」というお話を伺ったので、ご紹介させて頂きます。
その方は、大学卒業後、大手自動車メーカーに就職し、技術畑でキャリアをスタートされましたが、経営へのキャリアチェンジを目的にMBAを取得し、経営コンサルタントに転身。
その後、当時日本にまだモデルがなかったファンドの創業フェーズに参画し、投資先の社長を経て、産業再生機構のマネージングディレクター、外資系ファンドの日本代表を歴任されています。
この中で後半のキャリアは全て『人のご縁』という事でした。
ファンドの立ち上げではMBAの同級生に誘われ、産業再生機構ではコンサルティング会社の代表との接点がきっかけで、現在の会社にはファンド立ち上げ時のキーマンからのご紹介ということでした。
時代の先端をいくキャリアを築けたのは、時代を切り拓いている人との縁
日本初であったファンドの創業・運営や企業再生、中国ビジネスなど、その時々の先端的な仕事に携われた要因を伺うと、もともとキャリアの最終目的をはっきり決めていたわけではなく、結果的にこのようなキャリアになっているだけで、それは自分で時代を切り拓いてきたというより、時代を切り拓いている人とのご縁があったからということでした。
また、能力が高い人は世の中に沢山いますが、能力も人格も優れていて、かつビジョンを持っている人は少ないので、そのような人たちとのご縁を大切にしてきたと仰っていました。
ただ、いくらそのような方々と出会う機会があったとしても、それが良縁に繋がるとは限りません。
そこで良縁を引き寄せる仕事のモットーについても聞かせて頂きました。
・どんな仕事でも最後までやり切ること。
・絶対に途中で投げ出さない。
・常にフェアであろう、誠実に対応しようと心がける。
・強い当事者意識を持つこと。
(組織が大きくなっても指示だけでなく、自らやってみせるぐらいでないと人はついてこない)
日々の仕事に誠実に向き合うことが、縁をつないでいく
今回のインタビューでは、非常に多くの学びがありました。
将来のキャリアビジョン、その為に今何をすべきかなど、キャリアの計画を立てる事も大事かもしれませんが、やはり日々の仕事に誠実に向き合うことが何よりも大切であり、周囲の人はそれをしっかり見ていて、何かのタイミングで人材が必要になった場合に、あの人の力を借りたい、あの人と一緒に仕事がしたいと、魅力的な方には自然と誘いの話が集まってくるのでしょう。
「縁尋機妙」。これは昭和のリーダー教育で有名な安岡正篤師がよく口にされた言葉で、「よい縁がさらによい縁を尋ねて発展していく仕方は計らいを超えた誠に妙なものである」という意味ですが、キャリアにおいても、人生においても、人とのご縁が大きな影響を与えることは本当に多いと感じています。
今回のインタビュー記事に興味がございましたら、詳しくはこちらをご覧ください。
http://kc-consul.com/interview/consultant-post/vol02/1.html
(2013年4月25日)
今回の教訓&アドバイス
時代を切り拓いている人との縁でキャリアを積み重ねてきた
人との縁は、日々の仕事に誠実に向き合うことで生まれる
能力や人格、ビジョンをもつ人たちとの縁を大切に
入江 祥之
【 CxO専門チーム / ポストコンサルタント専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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