キャリアアップコラム vol.198
リーダーに必要な力

リーダーに求められる力とは??

日々、面談をしている方々は30代、40代になりますので、マネジメント経験、リーダーとしての活躍をお伺いすることが多いです。書籍でも「リーダー」をテーマにしているものも多数出版されていますね。そんな中、先日、私もリーダーに関するセミナーに参加してきました。今、リーダーとして活躍をされている方、今後リーダーになる方にも参考になる内容でしたので、コラムでお伝えできればと思います。

セミナーで語られていた、今のリーダーに必要な下記の3つの力を紹介させて頂きます。

①トランジションに対応する力
②逆境に打ち克つ力
③自己受容

1つ目のトランジションに対応する力ですが、トランジションとは、「推移、変遷、変わり目、過渡期など」の意味があります。昨今、グローバル人材に必要な力としてこの言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。常に変わり続けていることは、現代のビジネス環境の特徴の1つです。それゆえ、リーダーには、不測の事態に対応する力、過渡期を乗りきるための力が求められています。

最悪の状況を作り出す

2つ目、逆境に打ち克つ力。これは良く耳にすることなので説明は不要かと思います。セミナー内では、逆境に対応するために、元ラグビー日本代表監督のエディージョーンズ氏が取り組まれていた練習内容のエピソードが面白かったので紹介をしたいと思います。彼は、練習時に最悪の状況を作り出す練習を取り入れていました。例えば、チームの中核となる選手をあえて外し、その状況下で実践練習をする、選手のインテンシティ(強度)を高めるため、ラグビーボールに石鹸をぬり、滑りやすいボールで練習を実施。どちらもあえて、自らの手で逆境の環境をつくりだし、それに備えて鍛えておく。平常時に逆境に身を置くトレーニングを積むことで、本番でいかなる状況に置かれても対応する力を発揮できるチームづくりをしていたという話です。これは、スポーツに限らず、ビジネスでも応用が利く話かと思います。トップセールスマンがいなくなったら、どうするのか。最悪な状況下で営業をしていくとしたら、どんな行動をとるかなど、ビジネスの現場でトレーニングする機会をつくることはできると思います。

あるがままの自分を受け入れる

3つ目は、自己受容。自分のことを理解すること、自分自身がどんな人間で、どんな性格で、どんな対応をするかなど、あるがままの自分を受け入れていくことが大切です。リーダーとして、自分がどう思われているか、自分自身で理解をし、それを受け入れ、うまく利用し、成果につなげていったエピソードが語られていました。 

この3つ以外にもリーダーに求められる力は多種多様あると思います。変化の多い時代だからこそ、リーダーとしてどんな力を身に着けていくか、1人1人が考え、実行していく必要性を感じさせられるセミナーでした。

後世に何を残すか

ここまで、リーダーとして求める力についてお伝えしてきましたが、リーダーとして、今後の世代に何を残すかという話もセミナー内で出てきたので、最後に簡単にご紹介をさせていただきます。内村鑑三氏の著書、『後世への最大遺物』で語られていた、後世に残す4つのことを紹介したいと思います。内村鑑三氏が著書で伝えられていたのは、下記の4つです。

①お金
②事業
③思想
④生き様

この4つのことを後世に残していくべきと著書で語られているそうです。いかに生きて、この世を去るか、人生100年時代といわれる今、リーダーとして後世に何を残すかを考えさせられる話でした。皆様の今後のキャリアを考える際の参考になれば幸いです。

(2018年8月20日)

今回の教訓&アドバイス

不確定の時代、状況に対応する力が求められる

逆境に強くなろう

自分自身を受け入れる

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
佐野 慶樹
サービス(流通小売、外食、ホテル、アパレル、エンタメ)、IT/WEB、ヘルスケアの企業などを担当。特にBtoC向けサービス企業が得意です。ポジションはCXO、経営企画、事業企画、管理部門、マーケティング、料理人、パティシエなど幅広く担当。 プロフィールをみる
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