どうせ働くなら好きな仕事に就きたい。これは殆ど皆さんの共通の思いかと思います。自分の嫌いな仕事をやりたいという人はいませんよね。 今現在あなたがやっている仕事は好きな仕事ですか?それとも嫌々仕方なくやっている仕事ですか?前者の方は、仕事が楽しくて毎朝起きるのもスムーズなのでしょうね。後者の方は逆に、毎朝、えいっ!という掛け声とともに無理やり身体を起こしている姿が想像できます。
いったい日本人の内、何人が今の自分の仕事に満足し、幸せを感じているでしょうか? 恐らく相当数の方が、今の自分の仕事は本来の自分の天職とは違うものであり、いつか自分にあった仕事に就きたいという思いがあるのではないでしょうか。 日本では殆どの人が学校を卒業と同時に一斉に就職をします。ここから社会人がスタートするわけですが、学生時代に想像していた社会と、実際に入ってみた仕事の世界とのギャップに戸惑い、悩み、こんなはずでは・・とか、この会社でいいのだろうか?など、希望と違う現実に失意の日々を過ごしたりしているのではないでしょうか。またその逆もあり、希望通りの部署に異動が決まり生きいきとしている人など、まさに悲喜交々ですね。
先日、ある転職相談者A氏との面談でも、もっと面白い仕事に就きたいという相談がありました。色々と話を聞いていると、A氏は今まで総務の仕事を中心に行ってきていますが、雑務的な仕事が多くて、やっていて面白くないとのことでした。更に具体的にどんな仕事が面白くないのかなどを聞いていくうちに、この方は自分の仕事がつまらないものだという既成観念が先にあるのでは?という一つの疑問が浮かびました。
嫌いだという思いが、仕事に全力投球する意欲を生まない→評価に値する成果が出ない→やる気がなくなる=面白くない。という悪循環に見事に陥ってしまっていたのです。その逆の発想で、仕事を好きになるためにはどうすればよいかということについて考えてみますと、例えば、ある程度の期間思いっきり頑張ってみて高い成果を出したとします。となると当然評価されますね。評価されて気分の悪い人はいませんので、自然と仕事が面白くなります。そしてまた続いて頑張れる。こう言ってしまうと当たり前のようですが、実際にはなかなかうまくいかないケースが多いのも事実かと思います。それは、評価の尺度が違うからです。
自分はずっと頑張っているのに、と、僅か数ヶ月の努力で直ぐに我慢の限界を迎えてしまっている方や、そこそこの利益貢献を盾にしてそれでも評価されないと不満を抱いたりしている方がいるかと思います。 周囲の評価を得たり、他人から認められるには相応の時間がかかることも理解しなければいけません。一般的に生きいきと仕事をして、高い評価を得ている人は、目の前の仕事に手を抜くことなく、最大の努力を継続しているという共通点があります。 できる人に仕事が集中するとは、昔からよく耳にした言葉ですが、まさにその通りで、チャンスは誰にでも平等にやってくるのではなく、努力を続けている人にやってくると考えた方が正しいのですね。平等ではなく、公正にということです。
好きな仕事に出会うためあちこち彷徨うよりも、仕事を好きになるような努力を続けたほうが、結果的には近道ということもあり得るのではないでしょうか。転職の背景は様々です。勿論個人の努力とは無関係に、理不尽な境遇に置かれているなど、本当に致し方なく転職をせざるを得ない方々がたくさんいらっしゃることも事実ですが、好きな仕事を求め続けた結果、転職回数をいたずらに増やしてしまっている方が相当数いらっしゃるのも事実です。
(2012年2月5日)
今回の教訓&アドバイス
まずは今の仕事を好きになる努力を全力で。
成果が出る→評価される→面白くなるという好循環をつくりましょう。
何をやっても出来る人は、結果へのコミットメントが強力。
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