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DX転職コラム
グローバル×IT・DX軸で転職したい!どうすれば良いの?
最近、面談で「グローバルに関わる仕事がしたい」と希望されるデジタルプロフェッショナルの方に続けてお会いする機会がありました。
今の転職市場における外資系企業や日系グローバル企業といった、グローバル関連のIT・DX求人ニーズやポジションはどうなっているのでしょうか?
今回は、このテーマでお届けしたいと思います。
グローバル系のIT・DX求人にはどんなものがあるのか
「グローバル関連のIT・DXポジションのニーズがあるのかどうか?」というお話の前に、まずそもそも「グローバル関連のIT・DX求人」とはどういうものを指すのか、から考えてみます。
転職先・ポジションを軸に大きく分けると、下記の3つが挙げられます。
① 外資系企業の日本法人におけるIT・DXポジション
② 日系グローバル企業におけるIT・DXポジション
③ 海外現地法人におけるIT・DXポジション
上記の③については、現地で人材紹介事業を行うための免許が必要となりますので、クライスも含めて日本の多くの人材紹介会社では求人の取り扱いが無い状況です。
そのため、今回は①と②についてお伝えしていきます。
※なお、海外での現地採用にご興味がある場合は、対象国の人材紹介を行っているエージェントに相談するか、あるいはご自身で求人情報をWEBサイト等で調べて直接エントリーするという方法があります。
① 外資系企業の日本法人におけるIT・DXポジション
こちらは転職先としてGAFAM(Google、Amazon、Facebook[現・Meta]、Apple、Microsoft)に代表されるようなビッグテックの外資系大手IT企業や、Big4等の外資系コンサルティングファームのITコンサルタント・DXコンサルタントポジション、更には外資系の事業会社(メーカー、小売流通、サービスなど)の日本法人における社内ITやDX、事業やサービスに関わるITポジション等のニーズがあります。
ビッグテック系企業に関しては、最近のレイオフの傾向からも分かるようにエージェント経由での採用はほぼストップしていますが、一部の企業やポジションについては自己応募やリファラル採用を行っているような動きも見られます。
また、グローバルコンサルティングファームのITコンサルタント・DXコンサルタント求人ニーズは活況です。セミナー選考会なども開催されていますので、外資系企業への転職をご検討中で、まずは話を聞いてみたいという方は参加されてみるのも良いかと思います。
それから、外資系の事業会社の日本法人における社内ITやDX、事業やサービスに関わるITポジションに関しては、幅広く採用するというよりも即戦力として特定領域のスキルや経験を持ち、要件と合致する方を絞って採用するという傾向があります。
■ご紹介先企業例
アマゾンジャパン、日本ロレアル、日本マクドナルド、アドビ、日本アイ・ビー・エム など
② 日系グローバル企業におけるIT・DXポジション
ここ最近、増えてきていると感じるのが日系グローバル企業におけるIT・DX関連ポジションのニーズです。
商社や海運などはグローバルな環境の転職先企業としてイメージしやすいかと思いますが、その他にも大手の製造業や小売流通業などの企業で海外事業に関わるポジション機会が徐々に増加しつつある印象です。
特に、これまでコロナ禍の影響で全社的に中途採用の規模を縮小していたグローバル売上比率の高い大手製造業に顕著に見られる傾向であり、2023年度の中途採用は昨年以上の規模で積極的に行っていく方針を打ち出している企業が多く、海外との接点(海外出張や駐在など)があるIT・DXポジションニーズもその動きに伴って転職市場が活発化していると言えそうです。
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あなたにとっての「グローバル要素」とは?
さて、ここで冒頭の「グローバルに関わる仕事がしたい」という希望に立ち返ってみましょう。ここで言うところの「グローバル」には人によって様々な要素が含まれますが、皆さんが求めたいグローバル要素とは何でしょうか?
・海外で仕事がしたい(駐在、出張ベースなど)
・語学力を活かしたい
・外国籍の人達と働きたい
・・・等々、一口に「グローバル」と言っても様々な希望があるかと思います。また、外資系企業への憧れや、日本企業とは異なる文化や待遇、制度面を転職先の魅力として感じているという方もいらっしゃるかもしれません。
まずは転職を通じて次のキャリアでご自身が実現したいことを整理してみていただき、なぜグローバルな環境を求めているのかを明らかにすることが重要です。
例えば、語学力を活かした転職先であれば、得意な言語が社内公用語として使われている外資系企業でも、その言語をビジネス上日々使う必要があるような日系グローバル企業のポジションでもどちらでもその希望を叶えることは可能です。
一方で、転職を通じて海外で仕事をする機会を得たいという希望がある場合は、外資系企業の日本法人勤務では日本内での仕事がメインとなりますので、もしかしたらヘッドオフィスへの出張の機会はあるかもしれませんが、海外で働くことは難しいでしょう。
業務内容としてもグローバル本社から降りてきた方針に則って日本法人内でシステム導入を推進していくことと、日本本社でグローバル全体のIT・DX方針を策定し、海外の各拠点に展開していくのとでは業務における立ち位置が異なります。
また、コンサルタントの方が海外駐在やグローバルプロジェクトの機会を希望する場合の転職先は、外資系コンサルティングファームよりも日系コンサルティングファームの方がそのチャンスは多く得られやすいと言えます。
これは日系グローバル企業と外資系企業の良し悪しの問題ではなく、ご自身がどういうキャリアを志向されているかによって、転職先としてどういう方向性を目指すのが良いかが見えてくるということです。
■ご紹介先企業例
ファーストリテイリング、良品計画、ソニーグループ、本田技研工業、中外製薬 など
志向に合ったルートで希望のキャリアを
今回は、グローバル関連のIT・DX系ポジションについてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?
まだまだグローバル軸が漠然としている方も、ぜひこれまでのご経験の棚卸しも兼ねて日本語の履歴書・職務経歴書に加えて英文レジュメ(Curriculum Vitae)を準備されてみると良いのではと思います。
また、上記の通り外資系企業や日系グローバル企業等、応募先によってルートも自己応募・エージェント経由・友人知人のリファラルといった様々な方法がありますので、ベストな形でチャンスを掴み取っていただければ幸いです。
もし、ご自身の方向性を整理するところからキャリアの壁打ちをしてみたいと思われる場合は、お気軽に私たちまでご相談ください。
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(担当コンサルタント:神田昭子)