Column
DX転職コラム
結果を出すデジタルリーダーたちは情報収集がスゴイ!
多くの企業のデジタル人材の採用が活発に進む中で、クライアント企業のCDO、CIOの皆さんとお話の機会をいただくことが増えてきています。
お打ち合わせはもちろん、会食や各種取材のご依頼、弊社イベントへの登壇なども。
第26回汐留アカデミー:プロジェクトマネージャーは何を目指すべきか?
その中で、各企業で成果を出す、活躍しているデジタルリーダーたちに共通する特徴として、「情報収集力」があると感じています。
今回は彼らの情報収集の極意について、見えてきたことをお伝えしたいと思います。
※ちなみに少し似たテーマで、過去にこんなコラムも書いています。
DX転職コラム:DXリーダーとして活躍する人に共通する「3つの素質」とは?
情報収集の極意その1:ネットワークを大切にしている
活躍するデジタルリーダーは、ネットワークを広く持っています。
「A社のCDOの〇〇さんと食事に行ったときに、こんな話をしていた」
「以前イベントでB社のCIOの●●さんと登壇して、それ以来頻繁に情報交換をしている」
「前職の■■で▲▲さんと一緒のプロジェクトに入っていて、C社の現状を今でもよく教えてくれる」
これまでにお会いした方々とのつながりを大切にし、互いに情報交換をすることで、
自身の仕事に見事に還元していっている方が多いように感じます。
パナソニックホールディングスの執行役員グループCIOの玉置様にインタビューをさせていただいた際の言葉もとても印象的でした。
決定者の声インタビュー:パナソニックホールディングス 玉置 肇 氏
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「人とのご縁を大切にして欲しいと思います。人脈や業界のリファレンスというのは、本当に大事なものです。「あの人は仕事しないからね」といったことをすぐに言われてしまうので、どこに行っても真面目にしっかり仕事をすることです。
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ネットワークは大切、しかしネガティブなリファレンスの元にもなってしまう。
そんな側面があることも理解し、一層の活躍を自分に約束しながら、ネットワークを築いていく覚悟を持っている人。
そんな人がリーダーたり得るのだと感じます。
情報収集の極意その2:Giverで在り続けることで、協力者を周囲に集める
活躍するデジタルリーダーは、Tekerではなく、Giverです。
前述のとおり、ネットワークを駆使して情報を取りに行くことは積極的に行います。
しかし、彼らがそれ以上に行っているのは「相手への協力」です。
誰かに相談された際、役に立つと思えば自身の経験を成功談だけでなく、失敗談も含めて共有しています。
困った人がいれば、ご自身のこれまでの経験から、差し出がましくない範囲のアドバイスも積極的に行っています。
彼らのそういった振る舞いを見て、この人の役に立ちたい、という味方を周りに増やし、結果的にGiverが情報のハブとなっているように感じます。
また、少し場面を変えてみると、皆さん周囲を盛り上げたり、楽しい気持ちにさせるのが上手な方が多いと感じます。
ポジティブに力強く議論を進める、周囲の人に自身のパワーを分け与える、そんな印象を持ちます。
もう少し掘り下げていくと、「リーダーは組織で結果を出す」という側面が関係しているのかもしれません。
いちプレイヤーであれば自分の能力を磨き、1人で突破することもできるかもしれません。
が、リーダーは組織力を高める必要があります。
さらにDX推進という観点でいえば、変革の対象となるビジネス部門に信頼してもらう必要があり、そのためにもGiverであることは重要と言えるのかもしれません。
澤円さんが「ギブファースト」の大切さを再三説かれているのは有名ですね。
https://qumzine.thefilament.jp/n/n54691e694d4f
情報収集の極意その3:高く、広いアンテナを張り続ける
活躍するデジタルリーダーは、情報収集のアンテナを高く、広く持っています。
情報交換の場面はここまでの文章にも何度も出てきましたが、
自身の在籍している業界や業種についてだけでなく、IT/デジタルに関する情報を貪欲に収集しています。
抽象度を上げて理解し、自身の業務に活かせるところはないか、探す癖付けができているのです。
デジタルをテーマにしたイベントやカンファレンスにも積極的に参加しています。
日本で開催されるものはもちろん、
「海外のカンファレンスに参加し、先進事例に触れなければ意味がない」
とおっしゃる方もいらっしゃいました。
また、あるCDOはコンサルティングファームから事業会社に転身した時点から株式投資をスタートされたそうです。
「どんな施策を打った時に株価が上がる/下がるのか。この感覚を磨くことが大切。
デジタル施策を打つにあたって、企業価値が上がるかどうかを考えねばならない」
との持論をお持ちでした。
以前行った弊社のイベントで、「成長に欠かせない習慣や意識は?」というテーマでディスカッションを行ったのですが、そこに通じるものがあります。
https://www.kandc.com/academy/report/023/
最後に
事業会社のデジタル部門と言えば、コンサルやSIと比べて内向きで、中にこもって仕事をするイメージがあるかもしれません。
しかし、これまで3つの特徴で述べてきたように、活躍するデジタルリーダーはとにかく積極的にネットワークを作り、外の情報を集めています。
もう一つ、とても大切なことは、CDOやCIOなど、ポジションに就いてからこれらを始めたわけではないということです。
お話を伺っていると、これまで述べてきたことをメンバーやマネージャークラスからずっと続けてきて、
その結果、今の役職や立場があるということです。
デジタルリーダーになったからこれらを行う、ではなく、
これらを継続して行った人がデジタルリーダーになれる可能性がある、というお話でした。
今後も、デジタルプロフェッショナルのキャリアについて発信していきたいと思います。
キャリアについてお考えでしたら、お気軽にご相談ください!
https://www.kandc.com/digital/entry/
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(担当コンサルタント:松永 拓也)