公開日:2012.02.10
株式会社クラステクノロジー 取締役 コンサルティング本部長 関 節氏
はじめに、御社が求める人物像について教えていただけますか?
成長中のまだ小さい会社ではよくあることだと思いますがひとつの定型的な仕事があるわけではなく、役割分担もハッキリしていない中でいろいろな仕事に対し壁を作らないで自分でチャレンジしていくことのできる人が一番良いと思いますね。また、チームワークも非常に重要だと思っていまして、前向きな性格で人と協調して何かを創っていける人がいいですね。
コンサルタントという意味でいくと、引っ張っていけるということがとても大事だと感じています。これは社員という意味だけではなく、パートナーさんもクライアントさんにとってもそうだと思います。リーダーシップというか、”気” のようなものが大切だと思います。スキルももちろんそうですが、気合や、やる気、情熱が全面に出ていることがやはり必要ですね。その根っこのパワーがリーダーシップになると思います。
共通して言えることは、自立しているということが大事だという気がしますね。何かに依存しているのではなく、自立して仕事もやっていくし、自分の人生設計もしっかり持ち、その中で何をやりたいのかをしっかり考えて、それを伝えられる人を求めます。その中で自分の価値をしっかりと理解し、環境や状況を踏まえた上で、適切な場で自分を表現できる人、そういう感覚をもっている人が欲しいですね。
面接でよくされる質問は何でしょうか?
面接であまり積極的に質問するというよりは、とにかく候補者に話をしてもらいやすい質問をしてリラックスできる環境を作りながら、その方のパーソナリティを出してもらうのが私のスタンスなんです。会話の中で本人が強調したいようなポイントを見つけ、そこを突っ込んで聞いていきますね。個人的にですが、その方の人物そのものをまず一番に理解しようと努めます。ただ、必ず「この会社に自分は何ができ、どんな貢献ができると思いますか」という質問はします。自分ができること、貢献できることを過大に評価している方や過小評価している方がいますし、逆に弊社が提供できる環境もきちんと理解していただきたいので。弊社にご入社いただくからにはその方に必ずハッピーになっていただきたいですし、逆に、弊社ももちろんご入社いただくことによって利益を得たい。そのためにも双方のニーズのマッチングがどこにあるのかがポイントになります。やりたいことと弊社の提供できる環境・方向性とが間違っていなければ、やる気、意欲によってスキルを伸ばしていくことは十分可能だと思います。そういう点では何ができるかということもありますが、何がしたいかという方が重要かもしれないですね。
御社の魅力は何でしょうか?
まずは、日本発のソリューションを世界に持っていくということですね。私はずっと外資系にいたので、特に私自身がこの部分を魅力に感じているのかもしれませんが、自分達が作り上げた製品、ソリューションを世界に広げていくという醍醐味は大きな魅力です。
もうひとつは、ベンチャー企業であるということの魅力ですね。自分の足で歩くというか、ブランドによりかかるのではなく自分のやることがそのまま業績につながる…、こういった手作り感が魅力です。
弊社には経営・会社運営に全員が直接参加しているという実感があります。誰が入社されても、自分がこの会社を作っていっているという感覚は持てると思います。社内でも現状いろいろなプロジェクトが動いていますが、提案した人が中心になり組織に関係なく有志が集まって運営しています。良い悪いは別にして、社員一人ひとりが自ら作っている会社という手作り感は、私としては今後も大切にしていきたいですね。
面接で重視されるポイントはどんな点ですか?
先程の人物像の質問と重複してしまいますが、人間性、パーソナリティを一番重視します。明るい、前向き、積極的などいろいろありますが、結局はこの会社に合うかどうかといった、感覚に頼る部分になってしまいますね。こちら側だけが面接をしているのではなく、候補者の方も弊社を面接していると思っています。まさにお見合いのようなものですので、そこでしっくりとくるかどうかが大切だと思います。
最後に読者の方へのアドバイスをお願いします。
どこの会社に行くのかというよりも、自分が何をやりたくて、何ができる会社なのかということを第一に考えた方が良いですね。その結果、たまたまこの会社だった、くらいに考えた方が良いと思います。会社に期待するよりも自分に期待する、自分に賭けるといった考えで転職した方が良いと思いますよ。
あと、何よりも”人”は大事ですね。誰と仕事をやるのか、ここは重要です。個人的には、”人”、”仕事内容”、”お金”が転職の3ポイントだと思っていますが、その中でも”人”は特に大切だと思います。私もそうでしたが、この人と仕事を一緒にやっていく、賭けてみるという腹がくくれるかどうかが大切ですね。誰と仕事をしていくかで、そこでのスキル、キャリアアップも変わってきますし、腹がくくれるからこそパワーも出てくると思います。
私も面接で「この方を採用するだけの責任が取れるのか」といった覚悟ができるかどうかという点は、常に頭の中にあります。確かに、面接で1度や2度会っただけで見極めるのも難しいかもしれません。ただ、この点に確信を持つことができれば、転職が失敗しようが成功しようが納得できるんですよね。もちろん成功したと思える転職をして頂きたいと思います。先程もお見合いみたいなものと言いましたが、良い環境、良い人にめぐり合えたらいいですね。
インタビュアー / クライス&カンパニー
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。