公開日:2012.08.30
株式会社イー・コミュニケーションズ 代表取締役社長 佐藤信也氏
面接で重視されるポイントをおしえていただけますか?
これからの3年間でこれまで以上の大きな成長を遂げるため、現在は将来の幹部候補となる優秀な人材を探していますので、面接では「ベンチャー企業で強い意欲を持って仕事に取り組めるかどうか」という点をポイントとして見ています。30名くらいのベンチャー企業に飛び込んで、自分が主体的・能動的に動くんだという積極性を一番大切にしています。
では主体性をどのように見ているかと言うことですが、シンプルに言うと雰囲気を見ています。目力、表情、話し方から伝わってくる前向きな姿勢です。これまでのご実績は当然のことですが、書類上実績のある方でもそれらの仕事に能動的に取り組んできたのか、逆に受身でやってきたのかは、面接でお話をさせて頂くと大よそわかります。「自らが考え、自らが創造する」力やポテンシャルがあるか、ベンチャー企業で働く気概があるか、このあたりをポイントとして見ています。
必ずお聞きする質問はどんな質問ですか?
「何か質問はないですか?」というご質問は必ずします。そこでどんな「質問」が来るのかは大きなポイントになっていますね。何をお聞き頂いても結構なんですが、事前学習をして頂ければわかるようなことに終始した質問や、そもそも質問がないなどは、弊社に対する関心が本当に高いのか疑わざるを得ません。わからないことは「わからない」とお伝え頂いて結構ですし、そのご質問の中でお互いにより理解を深めていくことができると思っています。
また、面接という場にどれだけの事前準備をして臨んでいるかは、普段の仕事の姿勢も反映しているように思います。仕事上お付き合いをする方々とお会いするにあたり、事前の準備なしに相手に関心を高めておくということは難しいことですし、その場をより有意義なものにするという意味でも、事前の準備はしっかりと行った上で質問をするべきですね。それが面接の場でもできているかどうか、基本的なことですが大切なことだと思っています。
今までの面接で印象に残っているケースをおしえてください。
直感的にこの人と一緒に仕事をしてみたいと思えた人はすべて印象に残っていますが、例を挙げるのであれば、営業のポジションでお会いしたある女性の方は印象に残っています。面接では、ご自身がどういう仕事がしたいのかという想いを熱く語って頂き、また弊社に関していろいろとご質問も頂きました。本音で話し合うことができ、ぜひ当社でお勤め頂きたいと思った方です。
しかしその後、ご家庭の事情等でそのタイミングでの採用というかたちには至りませんでしたが、その後も心からのお手紙を頂くなど、関係が続いています。採用というポイントだけで関係を終わらせず、そこで出来た縁を大切にしてその後も継続してお付き合いができる方というのは、きっと仕事においても様々な縁を刹那的な営業の場として捉えるだけでなく、長期的なつながりを育んで、いずれ大きな仕事につなげていけるのだろうと思います。彼女には、また状況が変わればぜひご入社して頂きたいと思っています。
御社が求める人物像を教えてください。
最初にもお話しましたが、弊社はベンチャー企業であり現在は30名規模です。設立して7期目になりますが、これからミドルステージに入っていく重要な時期を迎えています。3年後のIPOも視野に入れて採用も積極的に行っています。これからの1年が社内体制を固める上では重要な時期と認識していまして、営業・技術・CFO的なポジションで将来の幹部候補となる方を求めています。そういう背景で採用を展開していますので、求める人物像は、弊社の核となり企業の成長を自ら引っ張っていける人材です。
ですので、ご実績はあっても受身な方や、これまでのスキルで業務をこなしていくような方は求めていません。クライアント企業にイノベーションを与えていくためには、まず弊社の社員一人ひとりの人間力、人材力を高くしていきたいと思っていますので、強い意志と行動力があり、積極性や創意工夫の出来るマインドに溢れた方と一緒に仕事をしたいと思っています。
転職者へのアドバイスをお願いします。
昨年、弊社の部長職として採用した方は、当社に決められるときに同時に数社から内定を頂いておられました。弊社への入社を決めたあと、彼は内定を頂いた会社に直接挨拶に行き、自分の気持ちを伝えたあと、その場でビジネスの提案もしてきたのです。それはたいへん凄いことで、普通はなかなかできませんよね。ただ、縁を大切にする、出会いを大切にするということは、ビジネスを行う上ではとても大切なことなのです。
面接にお越しになられる方には、ただ採用されるかどうかということだけではなく、そこで出会う方々と今後も継続したお付き合いをするという気持ちを持って臨んで頂きたいと思います。ご自身が興味を持った会社で、企業もご関心があるからこそ面接になる訳ですので、そこには大きなご縁があるはずなんですね。それをご自分の資産にできるかどうか、そのお力があるかどうかは、とても大切なことだと感じています。ご面接にお越しになられた方とは、互いに信頼関係を築けるよう、真剣に腹を割って話をしたいと思っております。
インタビュアー / クライス&カンパニー
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。