公開日:2014.01.10
JDS(日本デジタル配信)は全国のケーブルテレビ局へ向けて番組の映像や音声をケーブルテレビ用にデジタル加工し、配信を行っている企業である。同社がカバーしている全国のケーブルテレビ事業者は約9割にのぼり、ケーブルテレビ業界のインフラの役割を果たしている。最近はインターネットの普及による視聴環境の変化に合わせ、スマートフォンやタブレット端末でテレビを見る人に向けたポータル構築支援や、クラウドを活用した顧客管理サービスの提供をはじめるなど、ケーブルテレビ業界のプラットフォームを目指し新たなチャレンジを次々に始めている。そんなJDSが求める人材について、小松千晃管理部長に話を聞いた。
日本デジタル配信株式会社 報行役員 管理部長 小松千晃氏
【インタビュアー】コンサルタント 岡田 麗
JDS(日本デジタル配信)はどんなビジネスを展開している企業ですか。
平たく言うと、ケーブルテレビ局をトータルでサポートしている会社です。もともとはアナログ放送がデジタル化される際に、多額の設備投資が必要になる多チャンネル映像のデジタル化を集約して行い、ケーブルテレビ用に加工したうえで全国へ配信する業務を行う会社としてスタートしました。現在はケーブルテレビ局の9割近くをカバーしています。最近は配信に加え、スマートフォンやタブレット端末で番組を視聴する方に向けて各ケーブルテレビ局がポータルを作成してお勧めの番組を提案し視聴や契約に誘導できるようにする「Cable Gateサービス」や、顧客管理や課金といった機能をクラウドで提供する「統合クラウドサービス」など、さまざまな取り組みでケーブルテレビ局をサポートしています。
ケーブルテレビ業界のインフラを提供しているのですね。
いま、ケーブルテレビ業界では業界として一つのプラットフォームを構築し、全国各地のケーブルテレビ業者が映像サービスや公共サービス、ショッピングなどを均一的に提供できるような形をつくるのが望ましいのではないかとの議論がなされています。そのなかでJDSはさまざまな機能を追加することによって業界のプラットフォームとしての役割を果たしたいと考え、いろいろなチャレンジを始めているところです。
どんな社風ですか。
社員は中途で入社した人が多く、比較的自由で一人一人を尊重する社風だと思います。ベンチャー企業のようにガツガツしたタイプは少ないですが、話をすると非常に熱い人が多いですね。いま大きく変動する放送の世界において、いろいろなメディアをミックスさせてどんな方向へ行くべきか、あるいは新しい技術やアプリを使ってユーザーが必要とするサービスを提供できないかといった議論が社内では行われています。
面接で必ず聞く質問はありますか。
転職経験のある方の応募が多いので、これまでにどういう考えで仕事を選んできたのかは必ず確認します。その考え方は人それぞれですが、そのプロセスと結果、およびなぜ今回はJDSに応募しようと考えたのかはもっとも重視するポイントです。また、「5年後にどうなっていたいのか」もよく質問します。
それらの質問を通じ、どのようなところを見ているのですか。
仕事選びの考え方と5年後に目指す姿を聞くのは、その人の方向性を知るためです。ただ、皆さん遠慮されているのかもしれませんが、意外と5年後に自分がどうなっていたいかをしっかり話せる方は少ないですね。そうなると「この人は目先のことしか考えていないのかな」と感じてしまいます。仕事選びの考え方に「逃げ」のニュアンスが感じられる人は評価が低くなります。何らかの問題が起きたとき、同じように逃げる可能性が高いと考えているからです。
JDSで働く魅力はどんなところにありますか。
繰り返しになりますが、当社は日本のケーブルテレビ事業者に対し9割近いシェアを持っているので、一つの業界全体を大きく俯瞰した仕事ができます。これはインフラビジネスだからこそできる経験でしょう。かつ、新しい映像技術やネットを活用したチャレンジなど、ケーブルテレビ業界の先端的な分野の仕事ができるのが魅力だと思います。
JDSに興味を持った方にメッセージをお願いします。
いま、テレビ業界の変化とともにケーブルテレビ業界も大きな変革期を迎えています。この変化を一緒にリードしていきたい人、さらにケーブルテレビを発展させていきたいという方とお会いできることを期待しています。
インタビュアー / コンサルタント 岡田 麗
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。