御社のビジネスの現況について教えてください。
いま私たちが注力しているSSP事業は急速に拡大しており、すでに先行している競合企業をも凌ぐ勢いです。この分野では国内にて確固たるポジションを築いたと自負しています。売上も非常に伸びており、昨期は29億円、そして今期は昨期を大きく上回る売上を計画しています。
まさに急成長を遂げていますね。その背景をお聞かせいただけますか。
“ビジネス”と“テクノロジー”の両輪がうまく回っていることが成長の原動力になっています。ビジネスの面で言えば、アドテクノロジーの領域でDSP(Demand-Side Platform)が盛り上がり始めた頃、我々はいち早く「次はメディア側を押さえるべきだ」という見通しを掲げ、SSPのプロダクト開発に資源を集中しました。さらに独立資本であることの強みを活かし、ヤフーやソフトバンクなどとのアライアンス戦略を積極的に展開して事業拡大を加速させています。テクノロジーの面では、当社は技術力と志の高いエンジニアを多数抱えており、メディアに求められるあらゆる機能を網羅したプロダクトを送り出しています。さらにインフラからアプリケーションまですべて内製していますので、お客様の声をすぐにプロダクトに反映させられるのも我々の大きな強みです。
将来に向けてはどのようなビジョンを描いていますか。
2020年までに売上高1000億円を達成し、海外10カ国で事業を展開することがいまの目標。そのために、SSPのみならずあらゆるアドテクノロジーをワンストップで提供できる企業を目指します。いまインターネット広告業界は、広告主とメディアの間に多くのプレイヤーが乱立するカオスな状況ですが、両者を当社のテクノロジーだけで繋げることのできる世界をぜひ実現したいと考えています。
いまこの成長フェーズで御社が必要とされているのはどんな人材ですか。
当社にとっていまが勝負のタイミングとなるため、人材に積極的に投資し、成長を維持できる組織にしたいと考えています。今期はキャリア採用で30名増員することが目標ですが、質にこだわって厳選採用を行いたいと考えています。例えるなら、いま当社の事業は思い切りアクセルを踏んでいる状態ですが、マッチングしない人材を入れると、事業運営のスピードが一気に減速してしまう恐れがある。いくらスキルが高くても、自分の考えを押し付けてチームワークが取れないような人はやはり厳しい。端的に言えば、求めているのは「大人」な人材。自分本位ではなく、会社視点で物事を判断して行動を起こせる方に仲間になっていただきたいと思っています。
御社が求める人材を見極めるために、面接ではどんな質問をされているのですか。
いま当社が抱えている具体的な課題、たとえば若い組織のチームビルディングなどで苦労していることを率直にお伝えし、みなさんならどう対処されるのかということをうかがっています。そうしたやりとりから、その方の判断基準を理解させていただき、入社後どのようなポジションで活躍していただけるかを見極めています。
面接で不採用となるのは、どんなタイプの方ですか。
「ここで勉強したい」というスタンスの方は厳しいですね。自分のキャリアアップだけを主目的に来られる方はご遠慮いただいています。逆にキャリアビジョンがまだ不明瞭でも、成果を出すことにとことんこだわれる方なら歓迎します。その過程でもの凄いインプットを得て、おのずと成長できると思います。
最近お会いになられた候補者の中で、印象に残っている方はいらっしゃいますか。
先日お会いした30代半ばの女性の方で、会社目線から物事を考えられる「大人」でありながら、意識して周囲とのコミュニケーションを楽しく仕立てられる人がいらっしゃって、まさに現在の当社にフィットする人材だと感じました。ぜひ採用したいと矢継ぎ早に経営層との面談をセッティングし、いろいろなお話をさせていただいたのですが、そうした対応も評価いただいて入社が決まりました。
御社でキャリアを積む魅力はどこにあるとお考えですか。
当社は現場に大きな裁量を委ねているので、エンジニアの方にとってみれば最先端のアドテクノロジーを駆使して、自分の技術的思想を存分に反映させたプロダクトを創り出せると思います。ビジネス側も、新しいテクノロジーを使って顧客の課題を解決する提案ができるのは面白いと思いますし、また当社はSSP事業を通じてメディアにどんなユーザーが訪れているのかというデータを膨大に有していますので、そのデータをもとに新たな広告商品をお客様とともに企画することも可能。こうした経験ができるのは当社ならではだと思います。
最後に、候補者の方々へ向けてメッセージをお願いします。
当社は手がけている事業の広さに対してまだ人数が少ないので、自分の思うように仕事をリードできます。一人一人の負荷は大きいのですが、それを楽しめる人だと本当にエキサイティングな環境だと思います。「アドテクノロジーで世界一になる」とトップが公言していますし、実際その可能性は大いにある夢のある企業だと思いますので、少しでも興味をお持ちならばぜひお会いして、じっくりとお話をさせていただきたいですね。
インタビュアー / コンサルタント 半藤 剛
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。