面接官の本音 vol.159   Chatwork株式会社

Chatwork株式会社

公開日:2023.09.11

「働くをもっと楽しく、創造的に」をミッションに掲げ、国内利用者数No.1※ のクラウド型ビジネスチャットツール「Chatwork」を主力事業として展開するChatwork株式会社。中小企業を中心とした民間企業、教育機関、官公庁などに導入されており、各組織の生産性向上やコミュニケーション活性化に多大な貢献を続けている。同社で執行役員CTOを務める春日重俊氏にお話を伺った。

※Nielsen NetView 及びNielsen Mobile NetView Customized Report 2022年5月度調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。調査対象はChatwork、Microsoft Teams、Slack、LINE WORKS、Skypeを含む47サービスをChatwork株式会社にて選定。

Chatwork株式会社 執行役員CTO 春日重俊氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 工藤 直亮

中小企業No.1のビジネス版スーパーアプリを目指し、本質的なDXの実現に邁進。

Q

まず初めに、貴社の事業内容についてお聞かせいただけますか?

春日

当社はビジネスチャット「Chatwork」を主軸に事業を展開しており、2019年9月にマザーズ(現在のグロース)市場に上場しています。

2011年の立ち上げ当初はビジネスチャットのパイオニア的存在でしたが、今は2024年に中小企業No.1のビジネスチャット、2025年以降でビジネス版スーパーアプリ(中小企業のあらゆるビジネスの起点となるプラットフォーム)としてのポジション確立を目指して成長を加速させているフェーズです。

計画達成に向け、中心となる戦略の1つである「インキュベーション戦略」の要として、 BPaaS(Business Process as a Service)に取り組んでいます。これはSaaSの上流レイヤーをクラウド化し、Techと人を組み合わせた高い生産性のオペレーションを実現するもので、経営の多岐にわたる領域で本質的なデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現することを目指しています。

我々が数年にわたりDXソリューションビジネスを推進した結果見えてきたのは、マジョリティ市場に位置するユーザーの多くは現場仕事で忙しく、ITに詳しい社員も少ないため、使い勝手が異なる多数のSaaSプロダクトを使い分けるのは困難だということでした。

そのため、SaaSをただ提案するのではなく、業務プロセスごと巻き取ってお客様に代わりSaaSを使いDXを推進すること(=BPaaS)が必要だと考えています。現在の当社は、ビジネスチャットを主力としつつ、次の主軸となる事業の柱を育てていくステージにあると捉えていただければと思います。

Q

候補者の方にとって、今のフェーズで貴社に参画する魅力についても教えてください。

春日

現在の当社は、様々な経験を積みたい方にとっては社内転職のような形でキャリアチェンジもできる環境になりつつあるかと思います。

社会インフラ的な成熟度と複雑性の高いプロダクトもあれば、社内スタートアップのようなBPaaSもあり、インキュベーションの領域で言うとM&AやCVCも行っていますので、社内でありながらカルチャーも事業フェーズも組織としてまったく異なるところに飛び込んで、そこで成果をあげるという経験を積むことが可能です。

多様なステージでチャレンジできる環境がある点が今のChatworkの魅力ではないかと思いますね。

Chatwork株式会社

企業と候補者がお互いにハッピーになれるように。できることとチャレンジのバランス。

Q

貴社の面接で特に大切にされている点や、共通して見られている点はありますか?

春日

まず、前提として候補者の方も企業側もフェアであるべきだと考えています。その上で、「Chatwork」のように一定の顧客基盤があるプロダクトのフェーズに合うメンバーと、新規プロダクトの立ち上げフェーズに合うメンバーではケイパビリティが異なると思うので、面接に来られる方が今後どのような領域を伸ばしていきたいかを意識しながら向き合いたいと考えています。

また、面接において各ポジション共通で見ている点は、素直であることと変化し続けられることです。昔正解だったことが今も正解かというと必ずしもそうではなく、例えば服装にしても、20年前は皆スーツを着ているのが当たり前でしたが、今では私もカジュアルな格好をしています。こうした変化を理解して、行動を変容し続けられる人かどうかが重要です。

それを見極めるために、面接では「最も困難だった、あるいは失敗した経験は何ですか?どう乗り越えましたか?」「最も成功した経験は何ですか?なぜ成功したのですか? 」という2つの対極にある質問を同時に投げかけるようにしています。

「多面的に物事を見る」ことを重視していて、特にプロダクトマネジメントのような複雑性の高い領域においては、どれだけ様々な情報やそれぞれの立場でのユースケース等を考慮して意思決定できるかが非常に重要であるため、面接ではこの観点で確認していますね。

Q

できることで価値発揮して欲しいという企業の考えと、今の環境ではできないことにチャレンジしたい候補者の方の希望には矛盾もあるかと思いますが、どうお考えですか?

春日

例えば、プロダクトマネジメントのグロース施策が得意というバックグラウンドの方には当社としてもグロースをお任せしたいと思いますが、チームをグロースさせる経験が足りていない場合は、そこがご本人にとってのチャレンジ要素になるかなと思います。

企業と候補者の方の双方が「そこはチャレンジだよね」という点を意識してミッションを設定した上でご入社いただくことで、お互いにとってハッピーになれば良いと考えています。

Q

貴社にとって、『志ある人材』とはどのような方でしょうか?

春日

志があるという観点で言うと、長期的な目線で「働くをもっと楽しく、創造的に」という当社のミッションへの共感がある方が望ましいですね。単に「共感します」というだけではなく、その裏付けとなるエピソードを持っていらっしゃるかどうかが重要です。

綺麗なお話よりも、ご自身が働く上での原体験や生々しい失敗経験等をお話いただいた方が、私としては納得感があるなと思いますね。

Q

最後に、この記事をご覧いただいている方々に向けてぜひメッセージをお願いします。

春日

当社だけでは解決できないような様々な社会課題の領域が存在している中で、我々以外にも多数の企業が日本の様々な課題を解決すべく日々奮闘していらっしゃると思います。働く時間は人生の中でもかなり多くの割合を占めており、家族と過ごす時間よりも長いかもしれません。

その貴重な働く時間をより有意義で楽しいものにできるよう、ぜひクライスさんを通じてご自身にとってベストな企業や仕事と出会っていただきたいと願っています。

インタビュアー / コンサルタント 工藤 直亮

構成 : 神田昭子

撮影: 波多野匠

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 工藤 直亮

中小企業に特化したビジネスチャットで成長を続ける同社ですが、その事業戦略や今後の構想を正確にご理解いただくと、当初の印象から良い意味でギャップがあり、可能性と魅力をより感じていただけることが多いです。
Chatworkが向き合っている中小企業のマーケット、プロダクトの特徴と保有しているユーザー、構想している事業戦略とその組織ケイパビリティなどを掛け合わせていくと、唯一無二の存在になっていきそうなポテンシャルを感じていただけるのではないかと思います。また採用活動における候補者体験も非常に大切にされている会社なので、ぜひ一度同社と接点を持っていただきたいです。
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