公開日:2012.07.01
インターナショナルデータ コーポレーションジャパン(IDCジャパン) 人事マネージャー 井川裕行氏
御社の求める人物像を教えてください。
職種によって異なる部分もありますが、採用の比率が高いアナリストの職種を中心にお話すると、スペックはとても明確で、簡単に言えばIT分野での専門領域を持っている方ということになります。
アナリストの仕事はレポートを書くだけではありません。クライアントに対するプレゼンや講演等の機会は数多くあります。リサーチレポートを書くための能力とあわせてそれらを伝える能力、即ちプレゼン能力がある方を求めています。クライアントのエグゼクティブの会議に参加してブリーフィングを行うことも頻繁にありますが、そういった機会でも、プロフェッショナルとしてクライアントの納得いく〝自分なりの見解〟を伝えなければいけません。専門性とコミュニケーション能力を兼ね備えた人物ということになりますでしょうか。現在弊社に所属するアナリストはこのような付加価値をクライアントに提供していることが支持されているわけです。
面接で必ずされる質問はございますでしょうか?
そうですね、私の必ず聞く質問のひとつとして「あなたの強みはなんですか?」ということが挙げられます。面接では必須ともいえる質問だと思いますが、様々な反応があり実際の選考にも少なからず影響しています。
強みと一口に言っても、具体性が無ければ判断のしようが無いですよね。単に「強みはコミュニケーション能力です」ではなく「どんな局面でどういった課題があり、どんな解決策を実行した際に強みであるコミュニケーション能力をどう発揮したのか?」という伝え方をしていただけるとその方についての理解も進みます。もちろん内容の問題はありますが、こんなやり取りが出来ると大きく前進です。あともうひとつの必ずする質問として「今後、自分と仕事とのかかわりをどんな風に考えますか?」とも聞きますね。IDCで働くことが応募者のキャリアにとってメリットとなるかを見極めたいと思っています。やはり前向きに取り組める仕事であって初めて良い結果にも繋がりますし、会社にとってもメリットとなるはずです。
面接で重視される点をお聞かせ下さい。
どのような職種でもそうですが、常に「この人がIDCの社員としてクライアントの前に出ている姿」をイメージして面接をしていますね。ですので「第一印象が暗い」、「エネルギーを感じられない」、「清潔感に欠ける」等など・・・。このような印象を持つと、いくらその方のキャリアに魅力があってもイメージが出来ません。面接もビジネス同様「勝負の場」ですので質問などとは別に重視しています。
あといくら個人としての能力が高くても、「結果さえ出せば自分の好きなように勝手にやらせてほしい」という方は合わないと思っています。個人の能力は大切ですが、弊社の強みである組織としてパフォーマンスを発揮することと方向性が合わない方は難しいでしょうね。 折角60名も集まって会社として機能しているわけで、1+1が2ではなく〝2プラスα〟になるような仕事の進め方、分担するところは分担し、協力すべきところは協力する、あたりまえですが、こういった方針に共感してもらえることも重要です。
最後に読者の方へのアドバイスをお願いします。
日々転職活動されている方とお会いしますが、感じることとして、もう一歩踏み込んでご自身のキャリアに関して考えて見てはどうかと思います。
例えば30代であれば「これからの10年間はどう過ごすべきか?」と考えた時に初めて10年後の自分のイメージをより強く持つことが出来、そういった視点がもてれば、求人案件を検討するときも「この仕事についたら自分はどうなるだろうか?」「この会社でどんなキャリアを作れそうか?」と、より真剣に吟味できるはずです。転職後「やっぱりこれは自分のやりたかった仕事だ」といえる、そんな活動をして頂きたいです。また、面接は自信をもって受けてください。書類選考を通過していること自体、企業は興味を持っているわけで、大きなチャンスのはずです。その点を踏まえて面接では自分の良さをしっかりと発揮してほしいのですが、いかんせん準備不足の方もいます。必ず聞く質問としてあげた「強みはなんですか?」のようなスタンダードな質問にはしっかり相手に伝わるよう、念入りな事前準備が必要ではないでしょうか。
インタビュアー / クライス&カンパニー
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。