面接官の本音 vol.103   エムスリーキャリア株式会社

エムスリーキャリア株式会社

公開日:2015.01.13

「イキイキとした医療従事者を一人でも増やし、医療に貢献する」という会社のビジョンを達成すべく、医師・薬剤師向けの転職支援サービスを中心に事業を展開。親会社のエムスリー株式会社が持つ圧倒的な医師の登録者数(約25万人)と、株式会社エス・エム・エスが培った人材ビジネスのノウハウ・医療機関とのリレーションを強みに、2009年12月に設立。今後は、人材サービス以外の分野も含めて積極的に事業を展開していく。

エムスリーキャリア株式会社 医師事業部 事業部長 羽生崇一郎氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 入江 祥之

2004年の制度変更により、医師転職・採用のビジネスが拡大

Q

会社設立以降、毎年順調に会社が拡大しています。まずは、ビジネスの背景について教えて下さい。

羽生

2004年に研修医の新臨床研修制度が導入されたことにより、出身大学の大学病院ではなく、民間の病院で研修医として勤務をする医師が多くなりました。大学病院に残る医師が少なくなったため、これまで大学病院からの派遣に頼っていた病院では、自分たちで医師を採用し、採用した医師を定着してもらうために人事制度面を整備していく必要が出てきました。しかし、それらの病院では、人材の採用や評価・育成などの人事部門の機能が整備されていないことも多いため、採用や人の定着がうまく進まず、人手不足に陥ってしまうケースも多く起こっております。そのような状況下で、我々のような民間の人材紹介会社を利用して医師を採用する病院や、自分で就業先を選択する医師が増えてきております。

勤務医は、毎年平均的に約15%の方々が転職をされるのですが、その中で我々のような民間の人材紹介会社を利用して転職をする方の比率は、1割強にとどまっております。まだまだ市場の拡がりは大きく、我々のサービスの成長余地は大いにあると考えております。

Q

御社で働いている人は、医療業界未経験の方が殆どということですが、それにもかかわらず医療機関の課題解決に貢献できるサービスを展開していけるのはなぜですか。

羽生

これまで医師向けの人材紹介事業をおこなってきた中で、病院経営について深く理解し、多くの医師のキャリアに携わる機会を持つことができました。弊社では、そこで得た知見を形式化して蓄積し、社内の他部署の者と情報を共有して仕事を進めていくことができる環境をつくっております。また、サービスを開発していくにあたっては、経営層である理事長や院長、医療従事者と直接お会いして、顧客ニーズを深く理解した上で本質的な課題解決へつなげていくことを重視しております。そのため、前職でのご経験よりも、入社後にどれだけ顧客の現場に入り込み、社内の情報源や自己学習によってインプットを深めていけるかが重要になってくるのです。もちろん、我々自身まだまだ病院経営や医師のキャリアについて専門性を高めていく必要があるため、今後も勉強して理解を深めていくべきことは山積みです。

Q

今後、御社が目指している方向や、必要となってくる人材とは。

羽生

医師事業部では、人材紹介サービスを中心にこれまでは事業成長してきました。今後はそれと同時に、人材紹介を補強するサービスや、人材紹介ではアプローチできないセグメントへのサービス開発をおこなっていきます。例えば、病院向けのコンサルティングサービスや、開業医向けのサービス、更には海外での医療人材ビジネスなどを同時に進めていきます。そのため、新規事業を生み出し、大きくしていける事業開発の担当者の採用にも力を入れています。また、サービスや組織が拡大・複雑化する中で、各サービスを支えていくマーケティングや情報システム、業務企画や人事などの機能を担う人材も必要となってきます。

高齢社会日本に求められるビジネスを作りましょう

Q

面接ではどのようなポイントを見ているのですか?

羽生

当社では、ミッションに加えて人材理念という働く仲間に対して求める価値基準を設けております。「情熱」「誠実」「プロフェショナル」の追求です。当然、面接でもその3つが備わっているかは確認します。これまでのご経験や、今後のキャリアビジョンの話の中から、弊社へ入社した後もそれらを実現していくことができるか、面接の場では深く掘り下げて確認させていただいております。

また、学習意欲や適応力についても確認しております。現在採用を強化している事業開発の担当者には、最終的に「サービスの責任者」になることが期待されています。「サービスの責任者」とは、商品開発から戦略立案、オペレーションの設計、人材の採用・育成・評価、PLの管理まですべてを担当することを指しております。そして、これらのビジネスの構成要素をうまく統合し、事業を長期的に成長させていくことが、「サービス責任者」に求められていることです。事業開発の担当者の採用では、候補者の方がサービス運営のどのあたりまでを担当できそうか、継続的に学習して早期にキャッチアップしていけそうか、などを見ております。

Q

最後に、候補者の方へメッセージをお願いします。

羽生

団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年には、日本での医療の重要性はピークを迎えていきます。そんな高齢社会日本において、我々は医療の課題を解決の方向へ導いていくことに貢献していきたいと思っております。それはまた、今後同じように高齢化を迎えていく他国からしてみても、手本とされるような会社となってくるのではないかと考えております。

医療分野で大きなインパクトを世の中へ与えていきたい人には、とてもチャレンジしがいのある環境だと思います。我々と一緒に、日本の医療に貢献できるビジネスを一緒に展開していきましょう。

インタビュアー / コンサルタント 入江 祥之

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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