公開日:2012.10.29
株式会社イメージ・マジックは、オンデマンドプロダクトの製造・販売を行っているベンチャー企業である。ITの技術力とオンデマンドプリントの生産設備を武器に、顧客が一品から発注でき、最短で当日納品が可能なシステムを構築。企業や個人から多種多様な注文を集めているほか、会員登録しているユーザーがWeb上でTシャツ等のオリジナルグッズをデザインし、在庫リスクなしに販売できるUPSOLD.comを展開。同サイトは月間数千万のトラフィックを集める人気ぶりだ。
株式会社イメージマジック 取締役CFO 京田諭氏
【インタビュアー】コンサルタント 奈良 元生
会社の成長に伴って御社では採用人員を増やしていますが、現在はどんな人材が必要になっていますか。
当社ではWebメディアの運営から印刷まで自社で手がけているので様々な人材が必要になりますが、ベンチャーなので全方位で必要な人をすべて採用する、というわけにはいきません。現在はボトルネックを一つひとつ潰していく形で採用を行っています。
少し前までは技術者のニーズが高かったのですが、現在は企画のできる人を強く求めています。これからもっとビジネスを大きくしていくためには、もっと当社の認知度を高めなければなりません。そのために、人のハートに突き刺さるような企画を作れる人が今は欲しい。その次は、おそらく管理部門の人間が必要になってくると思います。
資質や志向性の面から見ると、どんな人材が望ましいですか。
世の中にないものを生み出していくんだ、というベンチャーマインドは必須ですね。あとは当社のビジョンに賛同できる人。そして多様性を認められる人です。Webの世界とリアルの製造業の世界では文化が異なります。しかし、当社は両者が共存しているのが強みの一つですから、お互いの仕事における価値観/文化を認め、尊重し合えることが大切です。
面接ではどんなポイントを重視していますか。
一般社員と幹部では採用プロセスが異なります。まず一般社員の場合、書類選考した上で最低2回面接を行います。そこで見るのは先ほど申し上げた条件を満たしているか、もしくは満たすポテンシャルがあるか。そして具体的な仕事の中身やネガティブなことまで含めた会社の現状を率直に伝えた上で、本人の志向性と合っているか。それで最終的に判断します。
面接で必ず質問していることは?
「前職でやりがいを感じたこと」は必ず聞きますね。話の内容も重要ですが、そこで確認したいのは、「この仕事に取り組んだ時はものすごく楽しかった!」と目を輝かせながら言えるかどうか。そういったマインドを持っていることが非常に重要だと思っています。
一方、幹部社員の採用面接はどうやっていますか。
幹部社員は場合によっては面接を4~5回やることもありますね。幹部には会社を望ましい方向に引っ張ってもらう必要がありますから、我々の目指す方向と本人のキャリアの将来像のすり合わせに時間をかけるようにしています。面接官と応募者の相性や価値観がばっちり合えば30分で終わる話かもしれません。でも、そこは敢えて場所を変え、面接官を変え、ときには飲みに行き――。人間って同じ質問をしてもシチュエーションで答えが変わると思うんですよ。そうやって時間と労力をかけてお互いを理解し、信頼関係を築くことを重視しています。
幹部採用における面接で、社員採用と異なることは?
一般社員の面接で見るポイントに加えて、課題を抽出する能力とそれを解決するための推進力があるかどうかですね。率直に言って、ベンチャーである我々は課題だらけですから自ら課題を見つけ、解決していってもらいたいのです。
その能力の見極めはどうやっていますか。
前職でやってきたことに加えて、時間をかけて面接していると必ず当社の事業をどうしたいか、という話になります。そこで「こうするべきだ」と語る内容を見ます。たいてい具体的プランとしては的外れなんですけどね(笑)。内情を知らないから、どうしても的外れになる。ただ、そこから我々の目指している方向と候補者の方向性が合致しているかを知ることができます。
最後に、御社に興味を持った人たちにメッセージをお願いします。
まず当社のサービスを使ってオリジナルプロダクトを作り、大切な人にプレゼントしてみて下さい。そのときに、相手がどれだけ喜んでくれるかを知って欲しい。私たちはその喜びを創造することを目指して日々頑張っています。そこに共感できる人は、ぜひ当社にコンタクトして下さい。
インタビュアー / コンサルタント 奈良 元生
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。