公開日:2012.04.10
日本ドライケミカル株式会社
御社の求める人物像をお聞かせください。
まず前提として弊社の事業が防災関連、防災器具製造販売、セキュリティ事業など〝安全〟と〝安心〟に関わる部分が多いこともあり、「きちっとした仕事」、「責任ある仕事」ができる人というのがベースにあります。商品やサービスだけでなく弊社人材が顧客から信頼されることが重要だと考えているからです。あともうひとつ、タイコグループのバリューとして「誠実さ」、「卓越性」、「チームワーク」そして「責任」を掲げていますのでこれらに共感していただくことも必要です。弊社は外資系企業ですが、顧客は国内企業が多いため、現場では語学力を求められることは多くありません。ただしマネジメント層になるとレポートラインが外国人になることも多く、将来的にはバイリンガルになっていただくことを望んでいます。ですので、現時点では語学力が充分でなくとも、興味や意欲を持ち、自分でチャンスを広げていきたいと考えるような柔軟な対応のできる方であれば活躍できるのではないでしょうか。2000年にタイコグループに迎えられ会社も変革期にありますので、自分で考えて実行できる方、あと成功体験を持っている人はもちろんのこと、失敗体験でもそれを分析して成長をしようとできる人は歓迎です。
面接ではどんなポイントを重視されますか?必ず聞くことなどあれば教えて下さい。
基本的には具体的な事例を出して、それに対してどのように考え対処していただくかを答えてもらうようにしています。過去の経験の中から、経験がなければ類似する経験などから、自分なりの取り組みをして解決を図るのかなど、通り一変ではなく具体的なケーススタディからどんな方なのかを見極めるよう気をつけています。もちろんその説明が論理的で伝わりやすいかどうかも見ていますよ。それによってその人の行動パターン、今はやりの言葉でいえば「コンピテンシー」が理解できるのではないかと考えています。考え方だけでなくそれに基づいてどのような行動、アクションを取るかまで聞くことでイメージも湧きますし、単に能力がある、優秀かどうかだけでなく、弊社の現状や想定する部署との相性も大きな要素になりますので。
面接でのエピソードをお聞かせいただけますか?
先日、ある候補者とかなり突っ込んだ話が出来、所謂、面接自体良い感じで進んだパターンです。その方が面接の最後のほうで私に「もしかして以前の仕事は私と同業界ではないですか?」と投げかけて来たんですね。もちろん私はその方の情報を事前に知っていましたが、候補者の方は面接を進める中で私が同業界出身ではないかと感じ取ったようです。何が言いたいかというと面接は一方的に受身で進むわけではなく、候補者の方も見極めをしているんだなと感じました。特にこちらが評価出来る方にそんな傾向があるように思えます。
先日お会いした方も弊社について少ない情報ながらよく勉強されていて、自分なりに弊社の課題を考え、面接中に解決策を提案されました。もちろん中身の問題はありますが、そういった行為自体は大変評価できますね。弊社に入った後でも、そんな仕事振りなのかなとイメージできるので。もちろんその方との面接は前向きに進みました。
最後に読者へのアドバイスをお願いします。
面接はあまり緊張する必要は無いですが、しっかり準備することが大事だと思います。やはりスキルがあっても意欲のない人にはどんな企業も前向きになれません。あとただ勤めたいという気持ちより自分が具体的に何をしたいかを全面に出してアピールしていただくことが大切です。「今後どんなことをしていきたい、だからこんな貢献が出来ると思う。」こんな流れになるための準備をしていただくと、話が表面的でなく深いところで進行します。逆に準備をされていないと面接官も興味を持てず切り込めないんですね、ある一定以上の領域に入っていかないというか・・・。具体的には自分のキャリアについて棚卸して、自分の価値はどこにあるのかをしっかり見極めることが必要です。経歴の説明もやはりそこにフォーカスして伝えるべきでしょうし、その人の人となりがわかるような、極端な話、自分を商品化してもらうくらいの気持ちで。あと求めていることにしっかりとアピールしてもらうことも重要です。人材紹介会社などを活用するのであれば、採用のステップだけではなく、企業の表面からではわからないプライマリーな情報をしっかりと確認することで良い準備が出来ると思います。
インタビュアー / クライス&カンパニー
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。