公開日:2012.08.05
株式会社インターナショナル・クリエイティブ・マーケティング 代表取締役ゼネラルマネージャー 渡部政喜氏
面接で重視されるポイントをおしえていただけますか?
ポジティブシンキングをされる方であるかどうか、自分のキャリアプランを自覚し、それを前向きに考えているかどうかを重視します。このような方の場合、会社側からすると、いつかいなくなってしまうのではないかという不安も付きまとうというのは正直なところです。ただ、明確なキャリアプランをお持ちの方は、目的意識もしっかりしています。将来という曖昧なことに対して明確な目的意識を持てることは1つのスキルです。仕事上でも今後起こる可能性があることを予測し、自分が何をすべきかを考えることは重要です。起こり得ることは常に良いことだけとは限りません。そのような中で、目の前の事実を冷静に捉え、分析し、対策を打つことができる方には魅力を感じます。以上のことから、ポジティブシンキングをなさる方かどうかという点は重視しています。
必ずお聞きする質問がございましたらおしえてください。
「自分の克服しなければならない点は何ですか?」「過去の失敗談は何ですか?」という主旨の質問は必ずします。その方の弱点や失敗談、そこから何を学んだかをお聞きすることでポジティブシンキングをなさる方かどうかを知ることができるからです。是非、本音でお応えいただきたいですね。
この質問に対して「気を遣いすぎること」「慎重すぎること」と答えられる方がいらっしゃいます。確かに気を遣いすぎる方や慎重すぎる方もいらっしゃいます。しかし、気を遣いすぎること、慎重すぎることは本当に克服すべき弱点なのでしょうか?本当に克服すべきことであると考えていらっしゃるのでしょうか?私にはそれが弱点であるとは感じられません。むしろ意識の持ち方次第では長所ではないかと感じるぐらいです。このようなお答えをお聞きすると本音ではないという気がしてしまいます。「自分の作ったシステムに大きな欠陥があり、会社全体が大騒ぎになりました。」というようなお話をしていただいた方がリアルですし、その方らしさが伝わってきます。トラブルの原因や対策を整理されていることは大前提ですが、自分の言葉で自分しか語れない内容をお持ちの方に魅力を感じます。
御社が求める人物像をおしえてください。
個人と組織を意識できる方、自分の表現方法をお持ちの方、柔軟な方です。
キャリアに対する意識の高まりから、仕事を通じて自分のスキルアップを実現したいとお考えの方が増えていると思います。自分のキャリアを充実させることはもちろん大切です。しかし企業側としては、会社のために熱く仕事をしてもらいたいというのも本音です。個人の成長と組織全体の成長を意識してもらえるとうれしいですね。また、自分の言葉、自分の表現でお話をされる方にもお会いしたいと考えています。クライアントの課題を自分の言葉で理解し、それをクライアントに伝えることができれば、お互いの理解が深まり本当の意味での解決策を提案できることができると思います。独自性やサービスの差別化という点からも求めたい人物像の1つです。最後に柔軟性、これも見過ごせません。中途採用の方の場合、前職の経験は武器であると同時に障害になるリスクもあります。前職で成功していればいるほど、前職のやり方の方が正しいのではないかという感覚に陥ることがあると思います。しかし、前職と比較して優劣をつけるのではなく、前職での成功体験、失敗体験をベースにどのような応用ができるのかを考えて仕事を組み立てることができる方に是非ご入社いただきたいですね。
最後に転職者へのアドバイスをお願いします。
同じリサーチでも業界や商品のプロとして1つの分野を掘り下げていくのか、プロダクトに縛られることなく広く業界を超えた経験を重ねていくのか、その方の価値観により選択肢は様々です。「T」の字に例えると、「T」の縦軸がクライアント、横軸が我々という感覚です。我々は広い視点から消費者マーケットを理解し、マーケティングサービスを組み立てています。食品・飲料関係の調査から得た知識を医療関係の調査に応用する、医療関係の調査から得た知識を航空サービスの調査に応用するといった横展開が可能な点が我々のビジネスの醍醐味です。今後はもっと消費者の意識レベルまで踏み込み、さらにコンサルティング要素の強い提案を組み立てていくことが差別化につながると考えています。いろいろなプロジェクトを通じて自分の引き出しを増やし応用力を高め更なるスキルアップを目指してください。広い視野を持ち様々な切り口からマーケティングサービスを組み立てること、データから新しい提案を生み出すこと、それが我々のビジネスの魅力です。
インタビュアー / クライス&カンパニー
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。