ユーグレナ 取締役代表執行役員CEO永田暁彦氏|クライス&カンパニーお客様の声

INTERVIEW
お客様の声 voice 01

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株式会社ユーグレナ 
取締役代表執行役員CEO 
永田暁彦氏

インタビュアー:
入江(弊社コンサルタント)


PROFILE

永田 暁彦(ながた あきひこ)
株式会社ユーグレナ 取締役 代表執行役員CEO
リアルテックファンド 代表

慶應義塾大学商学部卒業後、独立系プライベート・エクイティファンドに入社。2008 年にユーグレナ社の取締役に就任。未上場期より事業戦略、M&A、資金調達、資本提携、広報・IR、管理部門を管轄。
現在はCEOとして全事業執行を務め、健康寿命延伸を目指したリブランディング、脱炭素社会を目指すバイオ燃料開発、経営に10代を取り込む制度設計をするなど次世代経営を推進。また、日本最大級の技術系VC「リアルテックファンド」の代表としてファンド運営全般を統括する。


より強いチームを創るために。
私たちの目指す未来に共鳴する志と高い能力を併せ持つ人を求めたい。

入江
初めに、採用上の悩みや課題はどのようなものがあったかお聞かせください。
永田
これはベンチャーでよくある話だと思いますが、「私たちが実現したい目標に共鳴する人」と、「非常に能力が高い人」という2つの要件を共存させて採用することが非常に難しいんです。なぜなら、非常に能力が高い人たちは現職でも抜群に活躍し、様々な挑戦をしていることが多く、現職以外のキャリアに興味を持つ機会が少ないためです。ではどうするかと言うと、私たちが目指している未来、そしてそれを実現するために誰よりも先んじてリスクをとってチャレンジすることの使命や面白さを伝えることで、興味を持って来てくれる人を増やす必要があります。私たちの目標に共鳴できて、かつビジネスのど真ん中で活躍してきた優秀な人たちにリーチするのはとても大変でした。
入江
そうだったのですね。
永田
野球に例えて言えば、メンバーが9人いればチームは成立しますが、もっと強い選手が世の中にはいるでしょう。そうなると、今いる選手がもっと強くなるか、もっと強い選手が他チームから来ない限り、そのチームは強くならないですよね。そこで、現在は「今いる選手を全力で育てながら、他チームから良い選手を探すことの両輪を実行する」という方針を明確にしています。採用で意識しているのは、「今、この組織で人が足りていない」「今、このファンクションが機能していない」からといって、志も能力も私たちが求めるものとマッチしていない人を入れることはしたくない。そういう採用をしてしまうと、組織が疲弊したり目指している目標から遠ざかってしまったり、結局双方にとって幸せな結果にならないので、「志と能力の両方を兼ね備えた人」にこだわった採用をしています。
入江
弊社では2019年頃から採用のご支援をさせていただいていますが、クライスのサービスクオリティについてはどのように感じられていますか?
永田
クライスさん経由で入社した仲間は最高ですね!皆、4番バッターやエースの活躍をしています。私は、クライスさんからの紹介でお会いした方に関しては「面接」をしたことが無いです。常に私が口説く側です。つまり、採用するかどうかを私が判断するのではなくて、この方に入社して仲間になっていただけるかどうかを私が一生懸命交渉するということです。
入江
先日、候補者の方の入社承諾をご報告した際に、永田さんが電話口で「絶対幸せにします」と言われたのが印象的で。本当にその方の人生を預かるという意識で採用をされていると感じていて、我々はそういう経営者の方とずっと仕事をしていきたいと思っています。
永田
ありがとうございます。ただ、人生を預かる意識で採用している一方で、もちろん当社から去っていく仲間もいます。私は理由を丁寧に聞いた上で、基本的には引き留めずに「いってらっしゃい」と送り出すことがほとんどです。私たちと過ごす時間をできる限り最高のものにして、また飛び立つ時はより幸せになって欲しいと思っています。会社と働く人との関係性とは、感情でつながるのではなく「機会がある」「成長できる」「仕事が幸せである」という部分でつながっているものであり、その人が社外でより良い機会に恵まれれば、そちらに渡っていくことがその人の幸せだと思います。もちろん、当社の中で本人にとっての良い選択肢が増えて、結果、当社で引き続き挑戦するという状態が創ることができたら、双方にとって良いことですし、その意味では常に勝負ですよね。「もっと良い環境」「もっと高い志」「もっと面白い仕事」があるから今ここにいるのであって、「自分が出て行ったら永田が泣いてしまうから、現職に留まろう」という状態は健全ではないと考えています。
株式会社ユーグレナ 取締役代表執行役員CEO 永田暁彦氏

クライスは、ユーグレナの人事部のような存在。
想いを代弁して候補者に届けてくれる。

入江
クライスの支援によって実現できたことは何でしょうか?
永田
クライスさんがいなければ、今のユーグレナはないです。これは以前、クライスの皆さんに私がプレゼンテーションをした時にお話ししたと思いますが、「クライスの皆さんは人材紹介をしているのではない。紹介して採用決定というプロセスを経た先に、その企業で共に社会を変えているのです」と。クライスさんの支援によって実現できたことは、高い志と高い能力の両方を兼ね備えた仲間を迎えることができ、彼らが中心となって組織や事業をより良くしていくことで、会社を成長させ、私たちが目指す目標に一歩ずつ歩みを進められることですね。
入江
ありがとうございます。弊社では「志あるハイクラス転職を、クライスと」というコーポレイトメッセージを掲げておりまして、それを実現できているクライアント様の代表格がユーグレナさんなのですが、永田さんから見てクライスの特徴をどのように感じられていますか?
永田
クライスの皆さんとは人間と人間で仕事をしている感じがします。人材紹介会社のビジネスは、年収が高くて決定しやすい企業に人を紹介した方が儲かるという収益構造になっているので、紹介した時の成約率・紹介数・単価等のKPIを管理して、一番ハイパフォーマンスな会社に人をセレクトすれば業績が上がる。人材紹介会社で数字の利益だけを見て、無機質なマネジメントをしたら本来そうなるはずだと思いますが、クライスさんは私が見る限りまったくそういう感じがしないのです。
入江
永田さんにそう感じていただけているのは、本当に嬉しいですね。
永田
採用が決定した時に、感動して泣いていたこともありましたね。それだけ本気で候補者の人生を背負っている人達と仕事をしている感覚があります。たとえ他社に紹介した方が儲かるとしても、「この人の人生にとってはユーグレナの方が幸せだ」と考えられるかどうか。それは決して機械にはできない、血の通った生身の人間にしかできないことですよね。
入江
ユーグレナさんとは良いパートナーシップを組んで採用のご支援ができていると感じるのですが、我々とのどういう関わりによってキーマンの採用が実現できていると思われますか?
永田
まず、企業が「こういう人が私たちのところに来ると、こういう幸せがあります」ということを言語化した上で、それをエージェントの皆さんに納得してもらい、候補者に対して代弁いただけることが重要だと思います。その言語化の解像度が高いかどうかがポイントであり、それを、自分で言語化もできていないのに「エージェントの人たちが分かってくれない」と不満を言うのは、企業のわがままでしかありません。それから、自分達の思っていることが本当にマーケットにおける強みになっていなかったら、それも意味がないと思います。理想の形としては、その候補者に伝えたいメッセージを採用企業側とエージェントが一緒に創り出せたらベストです。その上で、エージェントさんが私たちの想いを代弁する、更に言えば1を10にするような形で候補者に届けるスピーカーやアンプの役割を発揮してくれたら最高だと思っています。クライスさんとユーグレナは、その共同作業がフィットしているのだと思います。
入江
永田さんは「汐留アカデミー(注:弊社主催のイベント)」でのご登壇や、弊社オフィスにお越しいただいての企業説明会の開催等、様々な場面で我々に直接メッセージを発信くださっていて、クライスのメンバーは皆永田さんのファンなんです。それは永田さんが解像度高く言語化して、刺さる言葉を伝えていただいているからであり、そのメッセージが我々を通じて熱量高く候補者の方に届くという、良い循環ができているのだと思います。
永田
私は、クライスの皆さんをユーグレナの人事部だと思っていますからね(笑)。私たちが目指す未来を共有する人すべてを「ユーグリー」と呼んでいて、当社で働いている仲間や株主の方々、お客様がそうであるように、ユーグレナの価値向上のために協働してくださっている人達はすべてユーグリーとして皆が同じ輪の中にいると考えています。もちろん、クライスさんが別の担当企業を候補者に紹介する時には、ユーグリーならぬ「〇〇です」と言っていてもいいんです。それができるのもエージェントさんならではの価値だと思っているので。皆さんの心の中に代表的なお勧めの企業が5社程度存在していて、転職候補者にお会いした時にすっとそのカードを出せるというのが良い状態なのかなと。クライスさんが質の良いクライアントを持つことが、転職する方にとって幸せなのだろうと思います。
株式会社ユーグレナ 取締役代表執行役員CEO 永田暁彦氏

クライスの仕事は、社会を変える仕事。
「志を実現する」転職が常識となる未来を創る。

入江
今後、永田さんがクライスに対して期待されることは何でしょうか?
永田
今この問いを受けた時に、私はそれが「ユーグレナにとって」だとは思いませんでした。私がクライスさんに期待することは、「『志ある転職』が増える社会になって欲しい」ということです。「今回のあなたの転職の志は何ですか?」という表現が当たり前に使われるような文化や常識を創って欲しいです。私が面接で転職理由を聞くと、「今の仕事が合わなくなった」「所属部署が無くなった」「より良いステップアップをしたい」と言う人が多く、「志」という表現で転職理由を説明する人は限りなく少ないですね。もちろん、キャリアアップやスキルアップを否定しているわけではなく、それらと同じように「志を実現したい」というのが転職理由の並びに加わる社会になって欲しいと思います。ハイクラスと呼ばれる人達には、社会をより良くしていく責任があると本当に思いますよ。世界人口70億人の中で、高いレベルの教育を受けて貴重なビジネス経験を持った人なんてほとんどいないのですから。「あなたは自分の人生を何に使うのですか?」という話です。
入江
本質的な志ある転職に火をつけてキャリアを積んでいくことに興味がある人にクライスの仲間になって欲しいですし、クライスが人材業界のイメージを変えていきたいと思っているので、永田さんにそうおっしゃっていただけるのは非常に嬉しいです。あらためて、我々がより一層本気で頑張らないといけないですね。
永田
よく企業がミッション・ビジョン・バリューを掲げていますが、ただ形だけ創っても本物でなければ誰の心にも響かないですよね。これからの時代は、「本物の企業に人が集まって結果的に成功する」という勝利の方程式が見えれば、志ある企業が増えるはずです。昔は、志ある経営者でも「志だけでは食べていけない」と消えていった企業が多かったと思いますが、そういう企業にクライスさんが志ある素晴らしい人材を紹介することで生き残るようになれば、世の中に志ある企業の割合が自ずと増えてくる。だから、クライスさんの仕事は社会を変える仕事なんです。ただ、そうなると私たちのコンペティターが増えるわけですが(笑)、志ある企業が100社あった方が社会にとって良いですよね。いかに私たちの存在が普通になるかが、社会を変えるということだと思っています。今後、クライスさんにとっての「第2、第3のユーグレナ」と言われる企業が出てきて、「第2、第3のクライス」と呼ばれる人材紹介会社が続々と生まれるようになれば、確実に今よりも良い社会になると思います。

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