採用コラム

Column Vol. 59

どうすれば「よい人」を採用できるのか?

最近、お客様から「どうすればよい人を採れますか?」というご相談が非常に増えています。

さまざまな分野で人手不足のニュースが報じられている通り、
急速に人材の採用は困難になっており、とりわけ優秀な人材が採用市場に出ると
引っ張りだこという状況になっています。

人手不足の傾向がどんどん強まっている時代において、よい人材を採用するにはどうすればよいか。
今回からはお客様のご相談が多いこのテーマについて、しばらくお話をしていきたいと思います。

「どうすればよい人を採れますか?」と相談されたとき、
私がまずお聞きするのは「よい人とはどういう人ですか?」「どんな人が欲しいのですか?」。

こう質問するとスキル面に関しては「英語ができる人」「この分野の経験が3年以上ある人」と
はっきりしていても、人物像に関しては明確ではないことが多いです。

概して「よい人」というのは人物面に関する要素を指しています。
責任感の強さや粘り強さ、積極性や性格の明るさ等々、人物面に関する要素は
実際に面接での判断材料にされてもいます。

ところがその判断基準になるはずの「求める人物像」は多くの会社で言語化も
共有もされていないのです。

できる・できないはスキルや能力から判断するものですが、
組織に合う・合わないは人物面から判断するものです。

よい人を採用したいなら、まず自社が求める「よい人」の人物像を明確に言語化し、
組織で共有することが第一歩となります。

自社が求める人物像を言語化するメリットは、具体的な議論が可能になる点です。

人物像が明確でないと「この人、とてもいいと思うんですよ」と
抽象的な話で終わってしまいますが、人物像が明確になっていると
「我々が求めているこのポイントに関しては、非常に高く評価できる。
その根拠としてはこの質問に対し、こんな答えが返ってきたからです」
といったやり取りができるようになり、採用すべき候補者の見落としが少なくなります。

また、明確な基準がないと一次面接から二次面接、二次面接から社長面接へと進むときに
「なんでこの人を上げたのか」と上から怒られる心配があるので、
各段階の面接者が候補者を厳しく見る傾向が強まります。

ところが「よい人」の人物像を明確にしておくとそうした心配はなくなり、
その点からも候補者の見落とし防止に寄与します。

では、求める人物像の明確化はどのように行えばよいか。
それは次回にお話しようと思いますが、
ご興味のある方は当社のコンサルタントにご相談ください。

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会社では長期間にわたって業績に貢献し、惜しまれながら退職していく社員もいれば、
残念ながら十分な成果を出せず、あるいは周囲の人たちと合わず1年ももたずに
退職していく社員もいます。

いずれのパターンにせよ、会社として重要なのは
辞めていく社員と良好な関係を築いておくことです。

勤務している間にこじれることがあったとしても、
基本的に最後はちゃんと円満退職になるよう心がけるべきです。

理由は、辞めた社員やその周りの人たちが将来のお客様になるかもしれないこと。

そして何より退職者に対するスタンスは現在働いている社員へのメッセージになり、
社員の定着にも影響を及ぼすからです。

たとえば私の知っているワンマン社長が君臨しているある中小企業では、
退職する社員の送別会を禁止しています。

「辞めていく人間に時間と金を使うのはムダだ」というのがその理由だそうですが、
これは最悪のパターンです。

社員は「どんなに頑張っても辞めるときは送別会すらしてもらえない……」
「一緒に苦楽を共にして働いても、辞めた途端に仲間として扱ってもらえないのだな……」
と受け止めるからです。

要するに、このケースでは送別会禁止令が「社員と会社は労働を提供し、
対価として給料を支払う“だけ”の関係である」というメッセージになっているのです。

実際、社員の定着率は非常に悪い。

ちなみに当社のケースをお話すると、私はやれともやるなとも言っていませんが、
長年に渡って会社に貢献し、みんなともよい関係を築いて辞めていく人は
かなり盛大な送別会になります。

慰労と同時に、OBには外部の応援団になってもらうという意味もそこにはあると思います。

一方、あまり成果が出せずに短期間で辞めていく人は、
送別会をやるときもあればやらないときもあるようです。

仕事がうまくいかなかった人は周囲の社員たちともうまくいっておらず、
送別会をやろうという声がどこからも上がらないのかもしれません。

中長期的に見れば、周囲とうまくいっているのに仕事がうまくいかない人はまずいません。

ただし、前述の理由で結果的にうまくいかなかった人とも
最後は円満退職してもらうように心がけています。

辞めていく人に対する会社の姿勢を、社員は会社からのメッセージとしてよく見ています。

退職を伝えられた途端に功労者をないがしろに扱えば、
誰も頑張ろうとは思わないでしょう。

せっかく採用した社員の定着率を向上するには、
逆説的ですが辞めていく社員と笑顔で別れることが重要なのです。

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