IT・ITコンサルティング業界の採用状況は、2018年度に入っても引き続き活況です。
ここ最近のトレンドであるビッグデータ、AI、IoT、IoX、RPA、Fintech、ロボティクス、VR・AR・MRなどデジタルを活用したビジネス変革の動きは継続して進んでおり、大手コンサルティングファーム・SIerをはじめ、事業会社でも自社内でのデジタル領域の組織強化・拡大を進めるなど、デジタル領域に対するポジションは多くの企業で引き続き採用を強化しています。
「攻めのIT」に対する投資拡大、および採用強化は今年度も続いていくと思われます。
また、これまでも根強いニーズがございましたが、ここにきて一層過熱しているのが、SAPを中心としたERP人材の採用市場です。従来はインプリを行わず上流に特化していた大手コンサルティングファームが、インプリまで含めたソリューションを行うと戦略を転換するケースも出ており、多くの企業が間口を広げ、幅広いクラスで人材獲得に動いています。
同様に、セキュリティ領域のニーズも高まっています。SCM・CRM・HRなどの業務系、金融系、公共系、EC・WEB、PMOなどに対するニーズも根強く、業務系・技術系の両人材を獲得するため、各社が熾烈な採用競争を展開しています。
「働き方改革」の流れも進んでいます。ハードワークのイメージが強いため、残業時間の削減、在宅・リモート・時短勤務の推進など制度化・仕組化を強化し、恒常的な高稼働やワークライフバランスの改善への取り組みを全面に打ち出し、採用場面でもアピールする企業が増えてきました。
また、市場の需給バランスが崩れている中、優秀な人材の確保という視点とあわせ、マネジメントクラスを求める企業も引き続き多く、決定者の年齢層が上がっているのも傾向のひとつです。
業界各社が優秀な人材の獲得に対してしのぎを削る状況は、今後もしばらく続くと思われます。
半藤 剛
【 デジタルプロフェッショナル専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
同じカテゴリーのバックナンバー