ベンチャー 採用動向レポート 2018年4月

2018年4月にかけての、採用動向をまとめたレポートです。

2017年の国内ベンチャーの資金調達額は過去最高の規模となる2717億円(前年比21%増)となりました。また、引き続き1社あたりの調達額が増加傾向となり「大型化」のトレンドが継続。1億円以上の調達が過半数、5億円以上の調達でみても15%超を占める割合となり、評価の高いスタートアップに大きな資金が集中する傾向が見られます。

業種的には、FinTech、ブロックチェーン、AI、VR/AR、IoTといったインターネット関連ビジネスが強く、その他、バイオ、アグリ、宇宙など社会課題の解決をテーマとした多様なベンチャーが目立ちます。

また、ベンチャーを取り巻く状況として引き続き活発なのが、大企業の熱視線(出資、買収、提携)です。大企業のビジネス環境の競争激化が進む中、ベンチャーの技術を自社へ取り込む「オープンイノベーション」が一層加速しています。大企業では高い技術力や優秀な人材は抱えつつも、様々な組織的しがらみによってスピード感をもってイノベーティブな新事業を立ち上げていくことには困難があるとされています。そしてその部分をベンチャーとのアライアンスやM&Aによって実現する動きはもはや一般的となっています。

このような状況を背景に、ベンチャーでは大企業の新規事業部門と伍することが出来る高いビジネススキルと知見をもった事業開発担当の採用ニーズが高まっています。
もはやベンチャー=小さな事業という構図は必ずしも正しくはなく、大企業では為しえない社会課題のイノベーティブな解決をスピード感と裁量をもって実現できるフィールドとして社会的に一定の立場を得てきたといえます。

一方、ベンチャー転職時に注意が必要なのは、給与等足元の保障を一旦横におく覚悟をもてるかどうかです。給与や仕事は会社から与えられるものではなく、「自らが創り出すもの」という高い当事者意識が必要になってくるのがベンチャー企業です。

ビジョン実現に向けて不確実な環境に腕まくりをして飛び込めるかどうか。その覚悟が出来る方には現在のベンチャーはチャンス溢れる選択肢となってきています。

 

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