ベンチャー 採用動向レポート 2018年10月

2018年10月にかけての、採用動向をまとめたレポートです。

2018年上半期におけるベンチャー・スタートアップの資金調達は1732億円にのぼりました。下半期併せて昨年を上回る4000億円近い水準での着地が予想されています。また1社あたりの調達の大型化は2013年から継続し、2018年上半期もその傾向は続いており、特に事業会社の大型投資が目立ちます。EXITとして大いに話題となったメルカリのIPOをきっかけに、6月に閣議決定された政府の「未来投資戦略2018」では、「企業価値又は時価総額が10億ドル以上となるユニコーン又は上場ベンチャー企業を2023年までに20社創出」するという新たな目標が設定され、それを達成すべく経済産業省のベンチャー支援プログラム「J-Startup」もスタート。ベンチャー界隈に大きなうねりの予感を感じさせています。

業種的には、FinTech、ブロックチェーン、AIといったテック関連ビジネスが依然強く、その他、ロボット、ドローン、バイオなどリアルテック領域で事業展開をする多様なベンチャーが目立ちます。

このようなベンチャーを取り巻く状況として引き続き活発なのが、大企業の「オープンイノベーション」の動きです。大企業では高い技術力や優秀な人材は抱えつつも、様々なしがらみによってスピード感をもってイノベーティブな新事業を立ち上げていくことに困難があり、その部分をベンチャーとのアライアンスによって実現する動きはもはや一般的となっています。

このような状況を背景に、ベンチャーでは大企業の新規事業部門と伍することが出来る高いビジネススキルと知見をもった事業開発担当の採用ニーズが依然高い様相を呈しています。

もはやベンチャー=小さな事業という構図は必ずしも正しくはなく、大企業では為しえない社会課題のイノベーティブな解決をスピード感と裁量をもって実現できるフィールドとして一定の立場を得てきているといえます。不確実性の高い環境に対して、腕まくりをして飛び込める覚悟が出来る方には現在のベンチャーはチャンス溢れる選択肢となってきています。

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