TOPインタビュー   株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ

公開日:2014.10.18

戦略コンサルティングファーム出身の高田氏によって2006年に設立されたプレセナ・ストラテジック・パートナーズ。それまで勘と経験に大きく依っていた「ビジネススキル」の体系化と普及を目指し、現在、「教材開発・社内講師育成事業」、「ビジネススキル研修」、「ウェブ・ラーニング」、「アセスメント」の4つのドメインで、各業界の大手企業のお客様を中心に、サービスに対して高い評価を獲得しています。そしてその事業は今後、さらに大きな拡がりを見せようとしています。

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ 代表取締役CEO 高田貴久氏

Contents

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成り立ち

コンサルティングファーム時代に感じた疑問が、起業の原点。

丸山

高田さんは、京都大学を卒業されて最初に入社されたのが外資系戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル(ADL)とのことですが、なぜコンサルタントというキャリアを選ばれたのですか。

高田

当初はコンサルタントになろうとはまったく考えていませんでした。就職活動で内定をいただいていたのは大手総合商社。しかし、情けないことに留年してしまいまして、その商社には一年待っていただけることになったものの、翌年も結局、卒業がかなわず……実は私、東京大学を中退して京都大学に再入学しているのですが、まあその経緯は別の機会にお話しするとして(笑)、二留してしまったことで卒業時に年齢制限にひっかかってしまい、内定は取り消し。外資系なら年齢制限がないというだけの理由でなんとなくコンサルを受け、いくつか内定したうちメーカーの戦略案件が多いのが面白そうだという軽い気持ちでADLを選んだというのが正直なところです。

丸山

では、コンサルタントを強く志向していたというわけではなかったと。

高田

ええ。いい加減なモチベーションで入社したものですから、最初は右も左もわからず、周囲についていくので精一杯でした。よく先輩から『君の言うことはロジックが通っていない』などと叱られましたね(笑)。でも、「ロジックが通っていないって、どういうことですか?」と真顔で質問しても、バチッとわかりやすく答えてくれる先輩はいませんでした。「ロジカル」1つとっても人によって指摘する内容が違っていて、ある人はこれで良いというけれど、ある人はこれじゃダメだという。そこに個人的に納得がいかないものを感じていました。それ以外にも、たとえば「君のプレゼンは全然ダメだ」と言われるので「では良いプレゼンと悪いプレゼンはどう違うのですか?」と上に問いかけても、明確な説明が返ってこない。『君も経験を積めばできるようになるよ』と。でも、「良い○○」と「悪い○○」の違いがわからないと、力の入れどころがわからないし、自分の能力を改善しようがない。このGoodとBadの違いを弊社では「ラーニングポイント」と呼んでいる訳なのですが、今思えばその頃から「ビジネススキルの体系化」をおぼろげながら意識し始めていたかもしれません。それで自分なりに「ラーニングポイント」が見えてくると、それを体系化して自主的に社内で新卒や中途入社の社員の教育にあたるようになりました。

丸山

なるほど、そのADLでの体験が、いまの高田さんの原点なのですね。その後、ご自身は製造業のマブチモーターに移籍され、再び戦略ファームに戻り、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に勤務されています。そのあたりの経緯をお聞かせいただきますか。

高田

マブチモーターはADL時代のクライアントで、先方からお声掛けいただいて、3年契約のプロフェッショナル社員として経営企画のポジションで入社しました。オーナー企業に興味があり、一代で1000億円企業を育て上げた経営者のもとで学べることも多いのではないかと考えたからです。マブチモーターで身につけた「製造業」の経営思考は、いまのプレセナの事業にも大いに活きています。


クライス&カンパニー代表取締役 丸山 貴宏

契約満了後、この先の自分の人生を考えた時、また新たな経験を得たいとBCGに移籍。しかし、事業会社を経て再び経営コンサルティングに携わり実感したのは、「コンサルティング」というアプローチの良し悪し。資料を作ってファクトを突きつけ、経営者を説得してトップダウンで企業を変革していくのが、いわゆるコンサルティングです。しかし私自身は、考え方そのものを現場の人たちに教授し、現場が自発的に考えて行動するほうが、魂も入るし、変革の実効性も高い。そう考えて次第に「ビジネススキルの体系化と普及」をやりたいという思いが強くなってきたのです。

丸山

それで起業されたというわけですね。ご決断された時、どんな想いをお持ちでしたか。

高田

これまでコンサルティングファームや事業会社でキャリアを重ねてきましたが、ときには「これは絶対やったほうがいい」と提案しても、組織の中で受け入れてもらえないことが多々ありました。上司を説得しても、最終的に役員や社長に「ダメだ」と言われたり…。言葉を選ばずに言えば「僕の頭を押さえつけないでくれ!絶対に結果を出すから好きにやらせてくれ!」と感じることが多々ありました。世の中にインパクトを与える仕事をしようと思えば、大きな組織で高いポジションにつくことだと昔から思っていたのですが、確立された大きな組織の中で下から上に這い上がるのと、小さな組織で上に立ってその組織を大きくしていくのとでは、自分は後者が向いていると考えてついに起業を決断しました。あともうひとつ、せっかく努力するのなら、その成果を自分の作った「箱」の中に入れたいという思いもありました。私はプレセナで4社目ですが、「転職人生」というのは結構むなしいんです。それまで築き上げてきた実績を捨て去って次の組織に行き、またゼロからのスタートになる。あとは2回留年して日本企業に入れなかった経験も大きかった(苦笑)。それまで「うちにおいで」と優しく言ってくれていた日本企業の多くは、僕が2回留年した途端に「君なんかいらない」と言うんです。留年した自分が悪いのは百も承知ですが、それにしても案外冷たいものですよ。私が起業したのは31歳の時ですが、これから30年仕事をして60歳か65歳ぐらいになった時に、まだ働けるのに「定年退職」にされて、はいサヨナラと捨てられてしまったのではたまらないと思いました。それはあまりに虚しい。だから自分たちの努力は、自分たちが仕事が出来る限り、いつまでも自分たち自身で使えるようにしておきたいと思った。ですからプレセナは終身雇用を標榜しており、定年を設けていないんです。

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ

事業内容

戦略的に「仕組み化」し、他が真似できないサービスを実現。

丸山

では、高田さんが興された「プレセナ・ストラテジック・パートナーズ」とはどのような会社なのでしょう。

高田

事業内容としては経営・事業相談なども手がけていますが、我々はいわゆるコンサルティング会社ではありません。「ビジネススキルの体系化と普及」を掲げ、人材育成を通して企業の変革に貢献する企業だという認識です。

丸山

クライアントは日本を代表するような一流企業ばかりです。どのようにして、ここまで事業を大きく発展させてこられたのですか。

高田

私は過去、コンサルタント時代にビジネススキルの体系化を図ろうと「ロジカル・プレゼンテーション」という本を著しました。それが三菱商事の人事部の方の目に留まり、新入社員研修の案件をいただいたのが、その後の成長の契機になりました。実は会社を立ち上げた当初は、日銭を稼ぐために、たとえばファンドのデューデリとか、コンサル時代の経験を活かしていろんな案件を受けていました。でも、私はそもそもコンサルティングがやりたいわけじゃなかった。それで「もう再現性のない、目先の仕事を獲るのはやめよう」と決意し、我々が本当に力を発揮できる人材研修に注力しようと腹を括ったのです。その後、三菱商事に続いてトヨタ自動車の研修案件もコンペに勝って獲得することができ、その実績が認められて事業が大きく拡がっていきました。ちょうどリーマン・ショック前の好況期で、企業各社が人材教育に力を入れていたというのも幸運だったと思います。

丸山

しかし、そのリーマン・ショックも乗り越え、引き続き成長を果たされています。御社のサービスがいま各業界の一流企業から圧倒的な支持を得ているのは、どうしてなのでしょう。

高田

業界のトップ企業というのは、研修においても「自社ならでは」のカスタマイズを要求されます。しかし、オーダーメイドは手間もかかり、コストもかかる。そんななか、我々はその企業に相応しい研修を、カスタマイズしながら安価で提供できる。その理由は、独自の教材開発法にあります。端的に言えば、我々の教材はレイヤー構造になっているのです。何を学ぶべきかという「ラーニングポイント」

を明確にし、その上に「ケーススタディ」を展開し、そして「演習指示」がのるように教材を開発していく。こうして体系化して分離設計を行っているので、非常にカスタマイズが容易なのです。そして、ある企業でカスタマイズして開発した教材は、我々が著作権を保有してモジュール化。業種別では製造向け、金融向け、流通向けなど。対象層別でも、若手向け、中堅向け、管理職向けなど、いまやそのモジュールの数が600~700に及び、ほとんどのケースはその組み換えで対応することができます。そして、使用モジュールを選びボタンを押せば、瞬時にカスタマイズされた教材が出力されるようIT化されています。

丸山

まさに「製造業」的な発想ですね。だからこそ高品質のサービスを低価格で提供することができ、そこに御社の強みがあると。

高田

ええ。以前在籍していたマブチモーターが標準化戦略を徹底的に追求していて、プレセナもその影響を強く受けています。冗談抜きで「教材が、モーターに見えた」瞬間がありました。教材を作るのも、モーターを作るのも、開発・製造の工程は同じじゃないか?と(笑)。あと、開発も講師もすべて自社の社員が担い、すべて内製。オフィスの家賃と税金以外、余計なお金を外に出したくない(笑)。市場価格より安く売ることと、社員の給与水準を出来るだけ高くすること、この2点にこだわり徹底的に合理化しているのが「高品質・低価格」につながっていると思いますね。立派なオフィスを構えるとか、役員がグリーンやタクシーにのりまくるとか、とにかく無駄なものにお金を使うぐらいなら、社員の給料を増やして優れた人材を採用し、お客様への売価を下げて利益をお客様にも還元した方が、なんぼか意味があります。そして我々が強く意識しているのは、お客様と「戦略」「人事制度」「営業活動」の3つにおいてバリューチェーンをつなぐということ。「戦略」の面から言えば、お客様の中期経営計画を推進するという視点から、施策立案や問題解決の研修を組み込めば、それは毎年継続されていきます。「人事制度」もそう。各職種や階層に必要なスキルを明らかにし、それを獲得するための研修を提供すれば、毎年継続されていく。「営業活動」においては、大手企業が抱える人事子会社と手を組めば、グループ全体の底上げのためにサービスが波及していく。こうしてバリューチェーンをつなぐことができると、おのずと強固な事業基盤が築かれていきます。

高田

業界のトップ企業というのは、研修においても「自社ならでは」のカスタマイズを要求されます。しかし、オーダーメイドは手間もかかり、コストもかかる。そんななか、我々はその企業に相応しい研修を、カスタマイズしながら安価で提供できる。その理由は、独自の教材開発法にあります。端的に言えば、我々の教材はレイヤー構造になっているのです。何を学ぶべきかという「ラーニングポイント」

丸山

実は御社は、きわめて戦略的に「仕組み化」されている企業なのですね。確かに、御社のような思想で事業に臨んでいるコンサルティング会社、教育研修会社は、他にはないように思います。さきほど、教材開発がレイヤー構造になっているというお話でしたが、真に価値ある教材を実現するためには、その礎となる「ラーニングポイント」の設定が鍵を握るのではないでしょうか。

高田

おっしゃる通りです。「ラーニングポイント」は時代とともに変化しています。元々は私たちは「ロジカルシンキング」や「問題解決」といったコンサルティングスキルを中心にラーニングポイントを体系化してきましたが、この辺りの領域は最近ではかなり普及して「当たり前」になってきており、最近は「組織マネジメント」「リーダーシップ」「グローバル」などが旬のテーマになっています。新たな「ラーニングポイント」の発掘する上で有効なのが、経営・事業相談。先日も、大手総合商社のアジアパシフィックの人事トップの方と数時間にわたって打ち合わせをし、現場でどんな問題を抱えているのか、意見を交換させていただきました。いまや経営・事業相談は、新たな知見を得て研修事業に結びつけていく機会として我々は捉えています。

丸山

すべての事業が良い循環となって、御社の成長につながっているのですね。

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ

今後の展開

すでにグローバル展開を推進。BtoCやアカデミック領域も視野に。

丸山

今後の事業展開についてお聞かせ願えますか。

高田

人材育成を担う研修事業はこれからも我々の柱です。この分野では大手企業各社をクライアントに抱え、業界でも認められる存在になってきたと思っています。しかしながら、講師を派遣するモデルだけではスケーラビリティに欠ける。そこで、Webによるラーニングシステムを構築し、時間や空間を問わず、たとえば海外でも我々のコンテンツを享受できるような仕組みを創っていきたいと考えています。

丸山

やはりグローバル展開は、御社にとってもこれから重要なテーマなのですね。

高田

ええ。我々は創業時から3つの大きなビジョンを掲げていまして、そのひとつが「グローバル」です。日本企業の海外進出が盛んになるにともない、「グローバルシンキング」や「グローバル組織マネジメント」といった新たなスキルが人材に求められています。それは巷でよく喧伝されていることですが、現在よく目にする「グローバル」というのは、例えばソニーとアップルの戦略の違い、GEの組織マネジメント、といった具合に事例で扱っている企業が単に海外企業であるだけで、日本のビジネスパーソンが現地で直面する課題に役立つ内容になっているとは思えない。たとえば「アジアのある工場でローカルスタッフが廃材の買い取り価格を操作する不正をしていた」とか、「アジアのある販売拠点で、日本人駐在員の言うことを、オーストラリア人とインド人の部下が聞いたふりだけして何も行動しない」とか、そうした泥臭い問題が多いと思うのです。それを解決できる、真にグローバルで仕事ができるスキルを身につけるための「ラーニングポイント」をこれから見出し、教材コンテンツを開発していきたい。すでにシンガポールに拠点を立ち上げており、今後グローバル事業を本格的に推進していきます。あと、残りの2つのビジョンは「BtoC」と「アカデミック」。すなわち、我々のサービスを一般の人々にも、そして学校教育の場にも展開したいと考えており、こちらも近い将来、必ず実現したいと考えています。

丸山

それでは、御社でキャリアを積む魅力についてメッセージをいただけますか。

高田

ひとつは、自分の仕事を通して世の中に大きなインパクトを与えられるということでしょうか。プレセナの現在の顧客数は110社以上あり、年間で2万人以上の受講者に教育を行っています。自らが開発した教材を、大企業の何万人という社員の方が利用して学習していく。企業を成り立たせているのは「人」。我々からのインプット受けて、新たな経営計画が作られて会社が変わっていくのを目の当たりにした時など、たいへん大きなやりがいを覚えます。

そしてもうひとつ、プレセナは非常にフェアでオープンな会社です。ちなみにクライアントと接する当社のフロント部門のスタッフの平均年収は現在は1300万円ほどで、その額の約50%がインセンティブによるものですが、そのインセンティブの算出法については社員全員で議論し、細かく設定されています。そして全員の給料の額を毎月公開。優秀な人材が辞めていく最大の理由は「評価に納得がいかないから」であり、ならばすべてオープンにして「見える化」してしまおうと。さらに当社は会社としても売上目標を掲げておらず、個人や組織にも売上目標をコミットさせることはありません。

丸山

給料の額がすべてオープンで、個人に売上目標も課さない。そういうマネジメントなのですね。驚きました。

高田

プレセナは別に「売上を増やして上場する」ために作った会社ではないので、会社の売上は「優れたサービスを行った」結果の産物だと考えており、会社や個人が売上を増やすことを目標に掲げること自体が本末転倒だと思っています。報酬を決めるルールも社員全員で議論して作ったものですから、納得性が高い。自分の給料が上がらないのは、自分のせい。努力がそのまま報酬に結びつくので、わざわざ目標を課す必要もないと思っています。そして、そのルールに疑問を抱けば、提起して、またとことんまで議論すればいい。誰かの意に反するようなことは、会社として放置したくない。プレセナは、ここに集う社員全員で好きなように創って動かしていく会社です。当社に定年はありませんから、我々が取り組む「ビジネススキルの体系化と普及」というテーマは一生楽しめるものだと思いますし、また「会社づくり」という観点でもきっと一生楽しめる。教材開発や講師というのは、年齢と経験を重ねたほうがいいアウトプットができる仕事ですし、意欲さえあれば幾つになっても一線で活躍できると思いますね。

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ

プレセナの文化・求める人物像

事業会社でのさまざまな経験が、ここではそのまま武器になる。

インタビュアー:クライス&カンパニー コンサルタント工藤 直亮
 
工藤

岡安さんはプレセナにご入社されるまで、さまざまなキャリアをお持ちだとうかがっています。ご経歴を教えていただけますか。

岡安

私は1997年にNTTに入社し、SE業務から始まり、人事制度設計や運用、販売チャネル事業企画の立案などの幅広い業務に従事しました。特に経営層の意見に触れながら人事制度設計を手がけた経験が、私の中でたいへんインパクトが大きく、人から企業を変えることに興味を抱いて組織人事系コンサルティングファームのマーサー ジャパンに転職。その後、プレセナ・ストラテジック・パートナーズに参画しました。

工藤

事業会社とコンサルティング会社、両方での業務経験をお持ちなのですね。そんな岡安さんがお感じになられる、プレセナの事業の醍醐味とは何でしょう。

岡安

この会社は、自分のこれまでの経験がそのまま武器になります。以前在籍していたコンサルティング会社でも人材育成の案件を手がけ、自ら講師を務めたこともあるのですが、お客様の中にあるものを、そのコンサルティング会社が保有するフレームで整理し直して提供していくという形が大半でした。しかしプレセナの教材開発はそのやり方だけに留まらず、自分の業務や事業体験から「ラーニングポイント」を導き、それが研修教材として形になる。過去の事業会社やコンサルティング会社での経験がまったく無駄にならないので、やりがいを感じています。

工藤

では、いま事業会社にいらっしゃる方も、プレセナに参画できるチャンスがあるということでしょうか。

岡安

もちろん、事業経験のある方は歓迎です。「いままで研修の講師だけをやっていました」という方がいらっしゃっても、それを理由に採用することはないと思います。ビジネスの現場を理解していて、そこで感じていた問題意識などを当社で「こういう考え方で紐解けばスキルやノウハウを体系化できるのか」と発見して実行に移してほしい。新たな「ラーニングポイント」のネタをたくさん持っているような方がいいですね。

工藤

岡安さんは人材採用の責任者でもいらっしゃいます。御社にフィットする人材像について、お考えをいただけますか。

岡安

成長の実感を、お客様とともに味わいたいという人が当社に向いていると思います。お客様の事業を知り、最適なサービスを提供することで我々も成長していくことができます。教育を提供していますが、一方的に伝えるだけではなく、最新の事業をお客様から学ぶという謙虚な姿勢も求められます。そして、「個」ではなく「組織」で頑張っていきたいという方。当社は「社員全員でこの会社を創っていこう」という文化です。当社には、野球に例えるなら「三遊間」の仕事がまだまだたくさんあり、それをみんなで拾って、新たな「会社としての仕組み」に還元していこうとしています。こうした風土が気持ちいいと思える方に参画していただきたいですね。

工藤

御社のワークライフバランスについてはいかがですか。

岡安

プレセナは、企業が永続的に存続するための理想像として「最強企業の方程式」を掲げています。それは「市場よりも良いものを提供する」「市場価格よりも安く提供する」「社員の給料が高い」「社員が早く帰れる」「それでいて仕事が楽しい」の5つ。現状、プレセナは「社員が早く帰れる」以外の4項目は十分満たしていると思っていますが、お客様からのご要望に余裕をもって対応するだけのリソースが追いついておらず、コンサルティング会社ほどではないものの少し働き過ぎのきらいがあります。現在採用を行っているのはその理想像を実現する目的もありますが、採用以外にも、社内で稼働分散を徹底し、特定の個人に業務が偏らないように配慮することや、業務を徹底的に効率化する仕組み作りを行うことも全社員が心がけています。やはり無理な稼働状況からは、質のいいアウトプットは生まれませんし、結果としてそれはお客様にもデメリットをもたらします。我々自身も楽に働くことができ、お客様にも喜んでいただける。そうした状況をあくまで追求していきたいと考えています。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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