2000年11月にオープンして以来、書籍や家電、ファッション、食品、家具などカテゴリーを次々に増やし、いまや日本国内有数の小売業者となったアマゾンジャパン。「地球上で最もお客様を大切にする企業」を標榜し、eコマースの世界的なリーディングカンパニーであるアマゾンの日本法人である同社では、どのような企業文化のもとで、どのような人たちが活躍しているのだろうか。ビジネスの最前線で活躍する社員たちに、アマゾンジャパンで働く魅力や日々の仕事内容について語ってもらった。
- 岡田
- 皆川さんは前職で、ベンチャー化粧品メーカーのマーケティング担当をされていました。そこからベンダーマネージャーという仕事に転職したのはなぜですか。
- 皆川
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担当カテゴリーの売上、利益について責任を負うということはマーケティングの要素が当然必要になってきますから、私はどちらの仕事にも大きな違いはないと考えています。前職と共通しているのはお客様に対して商品をプロモーションしていくこと、違うのは自社で商品をつくれるかどうかです。今のところアマゾンでは自社で商品をつくらない代わりに、販売する商品の選択肢を無限にもっています。また、メーカーと一緒に販売に取り組み、「アマゾン限定セット」などの販売企画を立てて、協力していただけるようメーカーと交渉する仕事もあります。やり方によっては一つのメーカーでマーケティング担当をしているより、予算規模もインパクトも大きな仕事ができるのがアマゾンで働く面白さです。
- 岡田
- 実際にベンダーマネージャーが企画を立てる機会は多いのですか。
- 皆川
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多いです。メーカー側が持っている課題に対し、アマゾンが提供できるサービスを使い「売上を増やすにはこういうやり方があります」「この商品を伸ばしたいのならこんな方法があります」といった提案をしていきますから。
- 岡田
- ベンダーマネージャーに向いているのはどんな人ですか。
- 皆川
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人によって答えは違うと思いますが、私は通信販売やネット通販が好きな人のほうが向いているし、楽しめると思います。私は通販好きで、自分の好きなことを世の中に広めていきたいので「この商品をアマゾンで買えるようにしたいからメーカーと交渉する」など、個人的な欲求で仕事をすることもありますが、その方が売れる企画を思い付きやすく、メーカーからの賛同も得られやすいです。また、ベンダーマネージャーは責任だけ決まっていて、具体的にやることはあまり決まっていないので、ある意味何でもやれるし、やらないといけません。販売データの分析だけでなく、メーカーとの交渉や流行に対してアンテナを広げる等々幅広いスキルと能力が求められるので、一つの分野のスペシャリストよりも、さまざまなことに興味があり、マルチタスクをこなせるタイプのほうが向いています。その点でいうと、多様なプロジェクトを経験したコンサルティングファーム出身の方などは向いていると思います。
- 岡田
- 今後、挑戦したいことはありますか。
- 皆川
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実はもうすぐ産休に入るので、産休、育休から復帰し、子育てをしっかりしながらキャリアを築いていくことが私の次の挑戦になります。母親として子育てをしている自分ならではの良さをどう仕事に活かしていくか、いまから楽しみです。あと、アマゾンの中にはさまざまな仕事があります。インターネットサービス企業として新しいサービスの開発もしていれば広告事業もある。他の小売企業にアマゾンを通じて商品を販売していただくのもビジネスの一つです。私は常にお客様に近いところにいたいという軸のなかで、アマゾンの中の別の仕事にチャレンジしてみるのも面白そうだと思っています。
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。